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シンプル都心ライフ

シンプルライフに憧れるけれど、都心の生活も満喫したい。そんな欲張りな20代男のシンプル都心ライフ中心のブログです。

書評「俺のイタリアン・俺のフレンチ ぶっちぎりで勝つ競争優位性のつくり方」を読んで「俺の系列」に行きたくなった話

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年に数回はミシュランの店に行きたいと考えている自称美食家のタクミです。

 

「俺の」系統の店にいったことはありますか?代表的なのは「俺のフレンチ」「俺のイタリアン」ですが、今では「俺の割烹」「俺のヤキトリ」「俺の焼肉」など、様々なシリーズの店がでています。

 

今回は元ブックオフの創業者である「坂本孝(さかもとたかし)」さんの「ぶっちぎりで勝つ競争優位性のつくり方」を読んでみました。

 

 

俺のフレンチ・俺のイタリアンなどの「俺の」系列の創業者「坂本孝(さかもとたかし)」さんの本を読んだ感想

山梨県甲府市に生まれてから裕福な起業家家系に育つエリート

坂本さんは山梨県の甲府市出身で、実家は農業系の起業家。学生時代までは裕福な家系に育ったので、名門中高から慶應義塾大学を卒業します。

 

しかし広告代理店の内定をけって、実家の会社を継ぐことに。しかし、農協など周囲とのしがらみに耐えかねて、自分で東京で起業しようと思い立ちます。

 

ブックオフ、俺の系統を含めて13個もの起業を作るが、2勝11負

坂本さんは、「俺の株式会社」を作る前は、ブックオフの創業者でした。しかしブックオフで成功するまでには、オーディオの販売などの会社を立ち上げては倒産を繰り返し、初めての成功がブックオフだったそうです。

 

ブックオフで巨額の資産を作り、一時期は引退も考えたそうですが、師匠である京セラの稲盛氏が生涯現役を続行する姿をみて、セミリタイア生活ではなく、「俺の」株式会社をたちあげることにしました。

 

ちなみに飲食は未経験。全く0の状態からのスタートでした。

 

「俺の」のビジネスの勝算は圧倒的な回転率と原価率

バブルとバブル崩壊の両方を経験した坂本さん。景気に左右されない飲食店を調べると、立ち飲み屋とミシュランのレストランであることに気づきます。

 

立ち飲み気分でミシュランレベルの料理を食えたらいいんじゃないか

 

これが「俺の」株式会社の創業理念となりました。

 

思いつきで始めた事業。普通に考えれば無謀だと考えますが、儲かればいいじゃんというあっけらかんな姿勢でいるのが坂本さんのすごいところです。

 

他の飲食店との差別化要因は「原価率」「回転率」「シェフ」

本のタイトルにあるとおり、普通の店を作っても仕方ないという方針が坂本さんにはありました。

 

そこで大きく差別化したのは「原価率」「回転率」「シェフ」の3つ

 

まずは原価率。

 

坂本さんの合言葉は「じゃぶじゃぶ」です。

 

じゃぶじゃぶとは、じゃぶじゃぶと原価にお金をかけて料理を作れということ。

 

「俺の」系列のメニューには、飲食店の平均原価率30%前後をはるかに超える60%のものが存在します。中には看板メニューとして、90%もの原価率になるものもあるそうです。

 

こちらの記事では、「俺の」系統の原価率が載っています。なんと原価率100%超えの赤字メニューも存在するようです。

 

【食べれば食べるほど得をする】“俺のフレンチ”原価率100%以上の赤字メニュ-まとめ - ボンクラの哲学

 

これだけ原価率をかければ、うまいに決まっています。

 

さらに一人当たりの客単価は3000〜4000円に設定。ちょっとした居酒屋に行く値段で一流の食材が堪能できるのが究極の差別化要因です。

※2018年現在は、客単価を4000〜5000円にあげています。理由は後述のとおり。

 

次に「回転率」

 

もともと「俺の」系統は全て立ち食いスタイルでした。

 

創業当時は、とにかく立ち食いにして回転率をガンガンあげることで、客単価が安くても採算が取れるという発想を思いつきました。

 

※残念ながら2018年現在、ほとんどの店舗で座れるようになっており、以前ほどの回転率は見込めなくなっています。そのぶん、客単価を上げています。

 

最後に「シェフ」

 

本の末尾にシェフの紹介が載っておりますが、ほとんどのシェフが日本、海外のミシュラン店で修行を積んだツワモノばかりです。

 

もちろん、有名店のトップシェフは引き抜けないので、2番手、3番手のシェフを引き継いて、各店舗に配置しています。

 

つまり食材は一級品、シェフはそこそこ1流、値段は居酒屋程度、ということで行列ができるほど客を呼び寄せることに成功したわけです。

 

坂本さんが心がけているのは「お客様」ではなく、「従業員」を一番に大切にすること

これは綺麗事かもしれないので本心はわかりませんが、坂本さんは、「従業員」を大切にすることが経営のコツとおっしゃっています。

 

そもそも、「俺の」系統のぶっちぎりに目立った差別化ビジネスをするうえで、もっとも難しいのが一流店からのシェフの引き抜きです。

 

坂本さんは、ミシュランで修行するシェフが何に悩んでいるのか調査することにしました。その結果、自分の裁量で料理することができない、といった悩みがあることを知りました。

 

そこで坂本さんは、ミシュランのシェフを引き抜く条件として、各店舗のシェフに調理の裁量権を持たせることにしました。

 

定番のメニューをおきながら、その他のメニューは創作してよい。さらに原価率も気にせず好きなものを作って欲しい。

 

古今の飲食業界では、均一化が進んでいます。そこそこうまくて安いものを大量にさばくためにファミレスや牛丼などのチェーン店が反映してきました。

 

その反面、料理人に求められるスキルも、技術ではなく、均一化した味をだすノウハウに切り替わり、自分の個性で勝負できないフラストレーションが溜まったようです。

 

坂本さんは、シェフに裁量を持たせることで、一気に有名店からシェフを引き抜き、各自の店舗で手腕を振る舞わせるようにしました。

 

結果的に、各店舗均一のメニューではなく、店舗によってオリジナル料理を堪能できる仕組み作りができたわけです。

 

本書から学んだこと。ビジネスは思い切りと大胆さ。そして差別化

坂本さんから学べることは、ビジネスを始める上で必要な思い切りと大胆さ、そして圧倒的な差別化要因を見つけ出す経営スキルです。

 

正直なところ、サラリーマン家系のタクミにとって、なかなか坂本さんのように行動することは難しいと思います。坂本さんは生まれながらに家業でビジネスをしており、経営者の父がどのように銀行員や従業員とやりとりしているかを熟知しているからです。

 

タクミは、ブログという一つのジャンルですら、差別化要因をなかなか見つけられずにいます。

 

しかし、坂本さんの本書を読んで、とにかく大胆さや思い切り、そして他との圧倒的な差別化があることがビジネスの成功の鍵ということに気づきました。

 

もっと他者と差別化するためにはどうすれば良いか。人生の生き方も含めて坂本さんのスケールの大きさに圧倒されました。

 

2013年に出版された本なので、すでに5年前の本です。しかしアマゾンランキングで10000位代と、非常に人気の本となっています。

 

ビジネスの差別化を産むための考え方、ビジネスをする上での大胆さを学びたい方はぜひ、読んでみてください。「俺の」系統の店に行きたくなること間違いなしです。

 

 

「俺の」創業者坂本さんが敬愛している京セラの稲盛さんの本も合わせてどうぞ!働き方改革が叫ばれて久しい古今にはそぐわないかもしれませんが、一読の価値ありです。