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「東大金融研究会のお金超講義」を読んだ感想

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タクミです。

 

「東大金融研究会のお金超講義」という本を読んでみました。

 

◎2019年12月、約10人で発足した東大金融研究会。わずか2年で約1000人規模へ拡大。東大新入生の20人に1人が所属する超人気研究会に成長した。
◎創設者は、外資系ヘッジファンドで20年以上活躍した超一流の投資のプロ、伊藤潤一氏。東大発で日本を変えるプラットフォームを目指している。
◎東大金融研究会では、投資・株、金融業界についての講義はもちろん、上場企業の経営者、起業家、プロスポーツ選手を呼んでの講演会、有名企業へのインターンシップなど、「学校では教えてくれない、ガチな情報と体験」を得ることができる。
◎大切なのは「お金と人生」について、周りに流されず、自分の頭で考え、決断すること。論理的に思考をめぐらせ、自らの手で情報を確認、編集し、意思決定を行う訓練を東大金融研究会では積み重ねる。
◎結果として、外資系コンサルや投資銀行など、超一流企業に内定者が続出。卒業後も継続して参加し、超優秀な人材ネットワークが構築されている。
◎本書では、超一流の投資のプロである伊藤氏が、東大金融研究会で教えている「投資」「資産形成」と「人間的な成長」について「お金」を元にした思考法・考え方の本質を伝授する。
◎株で「勝率6割」を目指す理由と方法、お金持ちになるための資産形成の原則、自分の仕事と結びつけて投資先を決める、など投資に対する知識・ノウハウを掲載。金融業界や投資家の実態にも触れている。
◎さらに「時間の使い方」「人間関係の選び方」「仕事とキャリアプランの立て方」「自分の頭で考えるための方法」など、すべて「金融的思考法」をもとに論理的に解説していく。
◎「お金と人生」が劇的に変わる1冊、間違いなし。

引用元:Amazon

 

「東大金融研究会」は東大生の20人に1人が入っているという面白いコミュニティですね。私は大学院から東大に入ったのですが、本コミュニティの存在は知りませんでした。

 

東大生といえば日本一、勉強ができる人が集まる大学です。その東大生が集まっている「お金」に関するコミュニティが書いた本ということで、興味本位で読んでみました。

 

今回は本書の中から、私が面白いと思ったトピックを抜粋してご紹介します。

 

 

「東大金融研究会のお金超講義」を読んだ感想

何事も「勝率60%」を目指す

投資の世界では100%勝てる方法はありません。投資をするからには「上がる」か「下がる」か50%ずつの確率になります。

 

筆者は、資産運用の会社では元々50%の勝率の投資の世界で「60%の勝率」を目指すことができれば、お金を増やすことができると述べています。

 

つまり「10%の勝率を上げるためにどうすれば良いか」というのが重要ということです。これは人生全体でも同じだということです。

 

また1年だけ勝率60%にすることは、運用会社のプロが10人だとして、そのうち6人が勝てれば良いので、そこまで難しくはありません。

 

一方で、勝率60%を10年間維持するには、途方もない確率になってしまいます。それでも継続して勝率60%を継続できるように、運用会社のプロは、地道に情報収集、分析をしているそうです。

 

個人投資家は、資産運用会社のプロが投資しない場所に投資する

個人投資家と資産運用会社のプロの違いは、「情報収集力」の違いです。

 

個人投資家ができることは、インターネットや書物、TVで情報を受け取ることくらいですが、資産運用会社のプロは、投資先の会社に出向いて情報収集することができるためです。

 

つまり個人投資家はプロの運用成績には敵わない。ならば「個人投資家は資産運用会社が購入しない銘柄を買うべし」と筆者は述べています。

 

要は「個人投資家はプロと同じ土台では戦わない」ということです。

 

誰もが優良だと思う日本の大企業は、プロの運用会社が購入しています。個人投資家が同じ銘柄を購入するには、投資金額も足りないですし、知識も経験も負けています。

 

東大生レベルの賢い人が投資をする場合、情報収集力や処理能力は随一なわけですから、一般の人よりも投資の成績は良くなると思います。それでも東大生の投資家で負ける人は当然いるわけです。

 

それは「何をしないか」を決めている学生か否かということです。東大生であっても資産運用のプロと同じ銘柄を購入していては運用成績では勝てないわけです。

 

個人投資家が投資の勝率を上げるには「プロが選ばない領域で勝負する」ことができるかということのようです。

 

100年時代のはずが「20歳で人生の半分は終わっている」という時間の考え方

「時間が経つスピードの感じ方は、年齢の逆数」という話があるようです。

 

  • 10歳の人の1年→1÷10→0.1
  • 20歳の人の1年→1÷20→0.05
  • 30歳の人の1年→1÷30→0.033

 

このように10年ごとに時間の進み方が2倍になると感じるようになると筆者は述べています。

 

例えば、物心がつく5歳から20歳までの15年と、20歳から80歳までの60年を比較した場合、「4倍もの年月を過ごしても時間の感じ方でいえば同じ」ということになります。

 

つまり今、学生の人(20歳前後)の人は、時間の価値がその後の人生の中で「最も価値が高い」状態になるわけです。

 

そのため、時間がたくさんあるからといって、毎日堕落的に過ごしているのは勿体無いということです。

 

これは私の意見ですが、20歳前後の時間の価値がわかるのは、30代を超えてからなのが辛いところですよね。。

 

話を戻すと、学生が「起業したい」と思ったなら、「ビジネスコンテストに出るよりも起業してみる」ことをお奨めしています。

 

ビジネスコンテストに出るには資料準備のために多くの時間を使います。しかし起業をしてみればアウトプットを出すことができます。

 

これは私も賛同します。会社員生活の中で、ビジネスコンテストのようなことをやったことがありますが、それなりに時間を使って考える割には、何もアウトプットにならず虚しい気持ちになった経験があります。

 

それよりも、自分でブログを書いてアクセスを集め、広告収入を得たり、東京中のブックオフをめぐって古本を仕入れて販売していた「せどり」をやっていた頃の方が、「自分でアウトプットを出せている」という気持ちを味わうことができたと実感しています。

 

東大生は準備は一流だと私は思います。大学受験に向けて万全の準備をしているからこそ、狭き赤門をくぐれるわけです。

 

その一方で、理論ばかり並べて自分で0から1を生み出す行動をするスキルは弱い、と私個人は大学院生の頃に感じていました。

 

ビジネスはやってみないとわかりません。リスクを並べることは得意でも、一円を自分の力で稼ぐことは苦手では、机上の空論を並べることしかできなくなります。

 

話がぶれましたが、20歳前後というのは、時間の価値が高いわけですから、何事にもチャレンジしてみることをお奨めしています。

 

年収600万円から転職をして年収800万円になったら喜ぶか

転職をして年収が600万円から800万円に上がったら、多くの人は「大成功」と思いますよね。

 

しかし筆者は「市場価値が年収900万円の人であれば、年収800万円になっても成功とはいえない」と述べています。

 

転職をするメリットとして、年収が200万円上がるとしても、本来の市場価値が年収900

万円であれば、「本来の市場価値よりも低い環境で、慣れ親しんだ環境を捨てる」ことが合理的か、という視点が欠けていることになります。

 

東大生といえば家庭教師の時給が良いことで有名です。時給5000円から、医学部など専門性が高い場合は時給1万円以上になることもあります。

 

例えば時給5000円の家庭教師を1日4時間、週に3回やると、月に24万円・年間288万円になります。

 

週5回、1日8時間(フルタイム)で働けば、理論上は、年収960万円にもなる計算です。ただ、実際には学業があるのでここまで稼ぐ東大生は少ないでしょう。

 

それだけの力を持った東大生ですが、就職活動をして外資系金融、コンサルに入社すると、新卒1000万円になります。

 

働く時間を考慮すると「家庭教師」の方が割が良いこともあると思いますが、学生で年間300万円近く稼げる東大生でも、このような会社に入社すれば年収を700万円上げることができます。

 

その一方で、就職活動で年収にこだわらず、給与水準の低い会社やベンチャー企業に行った東大生は、年収は200万円台からスタートすることもあります。同じ東大生という肩書きがあっても、ここまで差がつくわけです。

 

一見、時給5000円以上のアルバイトができる東大生は大変恵まれているように見えます。ストレスなく食いっぱぐれもないと考えると、就職せず、家庭教師を続ける人がいてもおかしくありません。

 

しかし、就職をすることで、それ以上の収入を稼ぐこともできるわけです。常に「自分の現在の市場価値を分析し、今の場所にとどまるべきか転職するか」を考えることが大切だと、私は考えました。

 

まとめ。「東大金融研究会のお金超講義」は読みやすいのでお奨め!

今回は東大金融研究会が執筆した本をご紹介しました。

 

今回のブログでご紹介したのはほんの一部です。本書にはお金以外にも政治や生き方についての話も述べられており、大変面白いと私は感じました。

 

東大生といっても、就職活動で有利になる以外は、普通の大学生です。お金の知識に長けているわけではありません。

 

今回ご紹介した東大金融研究会の本は、東大生でない方にも参考にできる「お金の知識」がわかりやすく勉強できます。

 

すでに金融の知識を豊富に持っている方には、初心者向けの本当して退屈に感じるかもしれませんが、これから就職活動や転職活動を控えている方にとっては、面白い読み物になると思います。

 

情報量はそれなりに多く読み応えがありますので、ぜひ興味のある方は本書を読んでみてはいかがでしょうか。