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『この世でいちばん大事な「カネ」の話(西原理恵子著)』を読んでみた。

 

タクミです。

 

今回は『この世でいちばん大事な「カネ」の話(西原理恵子著)』を読んだので、本の感想をまとめました。

 

 

 

『この世でいちばん大事な「カネ」の話(西原理恵子著)』を読んでみた。

「貧困とお金」の関係性は強い

著者は高知県出身。周囲は貧困の家庭が多く、家族関係も荒れている人が多かったそうです。

 

環境が悪く、高校を退学するも、なんとか東京の武蔵野美術大学に進学。

 

在学中に学業と仕事を両立して、「毎日かあさん」などのベストセラーを生み出した漫画家です。

 

著者はお金に余裕がないと、家族関係もうまくいかないと述べています。

 

お金に余裕がないと1000円、2000円のお金の話で家族がケンカする。結果として、子供も親と同じ行動を繰り返して貧困が続くと述べています。

 

私タクミも足立区出身、かつ小学校、中学校は足立区内の学校に通っておりました。

 

私の周囲にも同じような環境で、グレてしまった同級生がいましたので、共感してしまいました。

 

綺麗事を言っても、お金は生活をする上で、非常に重要である、ということを改めて認識させられました。

 

本書では、著者の周囲の子が、貧困の中でどのような進路を辿ったのかが書かれています。

 

なまなましい描写もありますが、本書を読むとお金がない状態がいかに苦痛であるかを実感することができます。

 

「お金を稼ぐ」ことは「自由になる」ということ。

著者は大学生の頃から仕事を自分で探して受注していたようです。

 

同じ大学に通う美大生は、仕事の内容を選んでおり、仕事をとってこようという意思が弱かった、ということを述べています。

 

しかし、著者はアンダーグラウンドな漫画であっても、とにかく仕事を選ばずに引き受けたと述べています。

 

綺麗事だけではお金は稼げない、ということを認識されていたからだそうです。

 

著者は本書の中で「お金を稼ぐことは自由になること」と述べています。

 

家賃を払って、食べたいものを買うにもお金が必要です。

 

著者は、お金がない頃は、周囲のものを「のり弁何杯分か」で考えていたようです。

 

のり弁は1杯280円だったようで、画材を購入する費用が高いと「のり弁何杯分もかかるのか」と考えていたようです。

 

しかし、お金を稼げるようになると、自分の意志で選択肢を広げることができます。

 

お金が稼げるようになるまでの間は、修行と思って仕事を選り好みしないことも大切かも知れません。

 

お金を稼いでも「ギャンブル」に注意

著者は、漫画家として成功を収めた後でも、お金のことで悩んだそうです。

 

それは「ギャンブルぐせ」が抜けなかったためと述べています。

 

特に賭け麻雀には5000万円ほど使ったようで、「家ひとつ分買える金額を失った」と述べています。

 

普通の人の感覚であれば、ギャンブルに5000万円も使えないのですが、著者はそれ以上の収入があったので、賭け麻雀を辞められなかったようです。

 

ギャンブルにハマってしまうと、抜け出すまでに時間がかかります。

 

確率論としては、負けることが確定しているにも関わらず、宝くじや競馬にハマる人も多くいらっしゃると思います。

 

しかし、著者はお金を稼ぐことができたから良いのですが、もし借金をしてまでギャンブルにハマると、周囲の人にも悪影響を与えてしまいます。

 

著者の父もギャンブルに負けて亡くなられたようです。

 

お金を稼ぐことよりも、借金を背負いこむまでお金を使わないことの方が、はるかに重要だと思いました。

 

世界を見れば、日本よりも貧困に苦しむ人がいる

著者は幼少期の貧困から脱出した経験を持ちますが、生涯を通じて「貧困を抜け出すには」ということをテーマにして、世界各地を訪問されているようです。

 

今は亡くなられてしまった夫は、戦場カメラマンだったようです。そのため、世界各地の貧困にも目がいくようになったとのことです。

 

カンボジアなどの国では、有毒なガスが発生するごみの中で1日中食べ物を探している子供をみたりと、衝撃的な光景を見て、「どうしたら貧困を抜け出せるのか」と考えたようです。

 

面白いなと思ったのは、バングラデシュの「グラミン銀行」というところで、貧困に苦しむ方に「無利子」でお金を貸す活動をしているということです。

 

日本でも「炊き出し」がありますが、人間は自分で価値を生み出した感覚がないと「エサを渡された感覚」になってしまい、満足感が得られない、と著者は述べています。

 

そのため、自分で仕事をするための資金として、グラミン銀行ではお金を貸し出しているとのことです。

 

余談ですが、最近、日本でも、ホームレスの方をYouTuberにして、広告費を寄付する、ということをしている方がいらっしゃり、楽しく拝見しています。

 

これはさらにすごいことで、「銀行でお金を借りずとも、自身の力でお金を稼ぐ」ことができるシステムです。

 

このような活動があるということを知り、大変面白いと感じました。

 

まとめ。刺激的な内容もあるが、目が覚める1冊

本書では、生々しいほど、刺激的な内容も書かれています。

 

しかし、だからこそ本音でお金の重要性について語られた本だと思います。

 

会社員をしていると、毎月一定のお金が銀行口座に振り込まれるのが当たり前の感覚になってきます。

 

米国株投資をしても、お金がデータにしか見えず、ありがたみを感じにくくなっているなと、個人的には感じています。

 

本書を読むことで、お金の重要性について考えるきっかけになると思います。

 

ぜひ、ご一読してみてはいかがでしょうか。