海外でタクシーを利用した人:東南アジアの移動手段は「Grab」、アメリカでは「Uber」を使うと楽だな。特に「Grab」は料金も安いしGPSで行き先が運転手に伝わっているから迷われることも少ない。一方、日本のタクシーはナビすら使わないおじさんが多いし、料金も高い。どうして日本に便利な「Grab」「Uber」が流行らないんだろう
タクミです。「ディープテック」という本を読みました
『ディープテック』という本を読みました
— タクミ@シンプル都心ライフ (@steveperry1373) 2019年10月6日
一番の学びは「日本企業は品質が良く長持ちするものを作る文化があり、世界中で創業200年以上の企業の56%が日本である。それだけ整理された文化にはサブスクリプション型のサービスは適応できない」というもの
GrabやUberが浸透してほしいと願う日々です。 pic.twitter.com/G0cf3VSsiP
このつぶやきに反響が大きかったので記事にしました
「Deep(深い)Tech(深い)」とはITの先端技術をまとめた本です
難しい専門用語もありますが、非常に初心者向けに読みやすく書かれているので「最新のITの技術を知りたい」という方は一読して欲しい本です
「ディープテック」とは何か?日本にUberやGrabが浸透しない理由がわかる
最新のIT用語を知ってみよう
まずは「ディープテック」で使われている用語をまとめてみました
- フィンテック(金融系のIT)
- エドテック(教育系のIT)
- インシュアテック(保険系のIT)
- エマージングマーケット(0からビジネスを創出できる市場)
- バイプロダクト(副産物で破棄するもの)
- ディセントラライズド(非中央主義)
- サブスクリプション型(レンタル。所有ではなくモノを一定期間貸し出すビジネス)
- インバウンドグローバライゼーション(日本の技術を日本ではなく、先にアジア・欧米で成功させてから日本に輸入すること)
- リープフロッグ現象(新興国が途中過程をすっとばして一気に最新技術を取り入れること)
IT用語はカタカナが多くて難しく感じますよね
全部覚える必要はありません。興味がある用語だけ覚えればOKです
それでは私が「ディープテック」を読んで学んだことをまとめていきます
世界の基準は「サブスクリプション型」のビジネスが浸透している
サブスクリプションとは「一定期間、サービスの使用料金を支払う」ビジネスです
AmazonプライムやNetflixも月額料金を支払うことで、映画を見放題になります
レンタカーも同じです。車を所有するのではなく、車を貸し出して「移動手段」をレンタルするのです
そしてUberやGrabもサブスクリプション型ビジネスです
日本でもUberEatsが浸透してきましたが、海外では「タクシー」の運転手は「プロのタクシードライバー」である必要はなく「一般のドライバー」が担当していたりします
モノを所有するよりも「必要なときに必要なサービスが受けられればいい」という時代になってきました。この時代にはサブスクリプション型ビジネスが流行ります
「ディセントラライズド(非中央主義)」な社会に変化していく
ディ(De)セントラ(centra)ライズド(lized)は「非中央主義」といいます
有名なのは「ブロックチェーン」です
例えば日本でも海外でも、お金は政府や銀行が一般市民のお金を管理しますよね
一方で「ブロックチェーン」技術を使えば、一箇所でお金を管理する必要が無くなります
情報発信もディセントラライズド化されています
テレビやラジオから一括で全国民に情報を提供していた時代が終わり、今やInstagramやYouTubeで個人が情報発信する時代です
つまり「官僚」「大企業」「マスメディア」などが国民を操作する時代から、個人が個人から情報を得たり、サービスを受けるのが当たり前になる時代になるということです
ブロガーやYouTuberなど個人で活躍する人が増えていますよね。個人の信頼・ブランドで飯が食える時代です
日本は「中央主義」で「歴史ある大企業」が多い。だから変化に弱い
さて、本書の論点は「日本」についても言及しています
まずは日本のすごいところを説明します
日本は「100年以上」の歴史がある会社は「33,000社」あります
世界では「200年以上」の歴史がある会社は「5,500社」だそうです
この5,500社のうち、なんと「日本の企業が56%」を占めるそうです
つまり「日本はレガシー(歴史のある)企業がたくさんある」特徴があります
しかし、逆に言えば「日本は歴史ある企業・文化が成熟している分だけ、最新技術を取り入れるのは遅れがち」になります
ですのでUberやGrabが利用者にとって「便利・安い・サービスがいい・雇用を生み出せる」としても、日本では「歴史あるタクシー会社の雇用を守る」ために「高い・道を知らない・おじさんばかり・手をあげても無視される」タクシーがなくならないのです
決してネガティブな面だけではないのですが、日本企業は歴史・過去を重要視する風潮があるので、新しいサービスの導入は遅れてしまいがちです
アメリカのハイテック企業は未成熟な「アジア」を狙う
エマージングマーケットとは「未成熟なマーケットに0からビジネスを生み出す」ことです
アメリカのハイテック企業は「アジア」の未成熟な国をメインにビジネスをスタートさせます
これは「対抗勢力」が少なく、新規ビジネスを始めやすい風潮があるからです
だからこそ「Grab」などのサービスがたったの数年で浸透しているわけです
もし「Grab」を使ったことがない人は「東南アジア」に旅行して使ってみましょう
いかにサービスが便利か気付かされますし、Grabによって運転手に雇用を生み出していることにも気付かされます
そして残念なことに日本は成熟した国で対抗勢力が強いので、なかなか最新技術は導入しにくいのです
ですので東南アジアに旅行・滞在した経験がある人が「日本は遅れている」と感じるのは当然なのです
特に「中国」では「キャッシュレス」文化が一気に浸透しています
日本にいるとITの発達を実感することは少ないです。可能な限り東南アジアを旅行してIT技術を体験してみましょう
まとめ。「ディープテック」で体系的に最新のIT分野の知識を得よう
「ディープテック」は初心者でも最新のIT分野の知識を得ることができるオススメの本です
私は「なぜ日本のタクシーはこんなに不便なのか」とずっと疑問に思っていました
そして「ディープテック」を読んで、最新技術は「東南アジアの未成熟な国」からスタートすることがわかりました
「ディープテック」を読むと、今話題になっているITの知識を学ぶことができます
そしてIT技術の発展がいかに早いのかを実感することができます
ぜひ「ディープテック」を読んで、流行りのIT分野の知識を学んでみてくださいね