賃貸派の人:持ち家は負債である。ローンも高い上に35年もの間安定して返済できる保証もない。持ち家を買って価値が上がる物件は高すぎて買えないし、郊外の新築マンションもローンを払い終わる頃には価値がほとんどない。絶対賃貸の方がオススメだ
タクミです。投資をしている独身の方は賃貸派の方が多いですよね
「持ち家が負債」というのは「金持ち父さん貧乏父さん」が有名になって広まった理論です
私が社会人デビューするときに読んだ「お金持ちになる本(胡散臭い笑)」にも「賃貸派がお金を稼ぐのに断然有利」と書いてあり、私はすっかり信じこんで新卒時代から東京の山手線内側に住み続けています
会社からの家賃補助もありこれは持ち家を買うよりも有利なので当分は賃貸で生活する予定です
さてそんな賃貸派の私ですが、先日、実家の家族から「ローンの返済がそろそろ終わる」という朗報を聞きました
私の両親は共働きで私たちを育てつつ、私が小学生の途中で現在の持ち家を東京に購入しています。元は団地住まいだったので、ふりかえれば新築マンションに引っ越したのは私にとって最高のターニングポイントだったと思います
「持ち家が負債」というのは資産形成の上では正しいのかもしれません。しかし賃貸派の私が「持ち家も良いな」と感じた理由についてまとめてみました
私のように「資産形成するなら絶対賃貸派!」という方にこそ持ち家のメリットを知ってもらいたいと思います
賃貸派だった私が持ち家も良いなと考えた理由【共働きなら最高】
定年までにローンを支払えれば持ち家は資産になる
持ち家は「ローンの支払い」が完了すれば資産になります
私の実家の場合、新築購入時の値段は予想ですが、3000万円〜3500万円の4LDKだったと思います。ローンを含めると当然上振れはしますが、20年経過した現在の売値はなんと2800〜3300万円。20年間でほぼ新築の値段から値崩れしていません
正直な話、東京都の人気地区という立地でもないですし最寄りの駅も1つのみという場所ですから半値程度にまで価値は下がっているのだろうと推測していました。しかしここまで物件の価値が変わらないことに非常に驚きました
私が想像しているよりも「東京」というブランド価値は高いのでしょう。もちろん住み心地は抜群ですし東京都で70平米以上の物件3000万円代というのは「破格中の破格」なので借り手もすぐに見つかるでしょう
仮にローン込みで4000万円支払って3000万円で売約した場合、1000万円の支払いです。つまり1年あたり50万円ですので「家賃5万円以下」で70平米の新築マンションに20年間住めたことになります。ガチ優良物件ですよね
なお私の住んでいる賃貸物件を仮に購入すると「20平米、築15年」の条件で2600万円〜3200万円でした。どれだけ港区のブランド価値で釣りあがっているんだと冷静になりました
持ち家はローンを払い終われば「最強のコスパ」であることに気づくこともあります。「持ち家はダメ」という理論も一理ありますが、実際には「持ち家なのにお得」ということもありえることを知りました
持ち家を購入するなら「共働き」は最強
私は両親を尊敬しております。その理由の一つが「共働き」を今もなお継続しているということです
すでに私たち子供も実家を離れていますし、私と違い美食や高級ホテル、ブランドなどのお金のかかる趣味もしていないので、ローンの支払いが終わった後はより一層お金に困らない生活になるでしょう。それでも共働きを続けています
正直な話、共働きは最強だと思います。フルタイムで仕事をこなしつつ私たち子供を育てるのは並大抵の努力ではないと思いますし辛い時期もあったと思います。しかし私の両親は若くして私たち子供を産んでいるので、まだまだ若く働く時間も遊ぶ時間もたくさんあります
若い頃はお金に困ったことも多々あったようですが、コツコツと会社員を続けていくことでお互いに年収も上がり、ローンの返済額も増えていったようです。私が実家を離れた時には両親はまだ40代でしたから、世間的には相当早く子育てを終えたのではないかと思います
時には仕事を辞めたくなったという話を聞いたこともありますが「まだまだ10年以上も働けるのに仕事を辞めても暇になるんじゃない?」と談笑しつつ、結果的に今も働いています。お金の心配で働くというよりも「暇になるくらいなら働いた方がお得」くらいの感覚のようです
現代はFIREという30〜40代でお金を貯めて早期退職する生活にスポットが当たっております。しかし20代前半で子育てを初めて、40代で子育てを終えるスタイルなら働く時間も楽しむ時間も大いにあります
仮に40代で貯金がなくても共働きなら15〜20年で一気に貯めることもできますから、もしかしたらFIREよりも理想的な生活かもしれません
持ち家のローンを繰越返済することで35年も待たずに完済することができるようです。40代〜50代前半までに完済すれば後半の人生はかなり楽になるようです
持ち家になると子供に良い影響がある
持ち家の資産面でのメリット以外にも、持ち家には居住空間としてのメリットも当然あります。私も実家が持ち家になってから良い影響があったと感じています
小学生時代に居住空間が団地から新築マンション(自分の部屋付き)に引っ越しました。とにかく自分の部屋ができたことが嬉しくて幸せでした。団地の時は4.5畳の部屋を姉と二人で使っていたので、持ち家になってからプライベートが確保できるようになりました
また防音性が高まったことでアップライトピアノを置けるようになったり、緑が多い環境でしたので周辺を散歩するのがとても心地良かったりと、持ち家で環境が変わったことで生活水準が大きく改善されました。学区も変わり部活や勉強を始めたのもこの頃です
この経験から小学生ながらに「快適な住まい」で生活することが人生にとって大切だと思いました。同じく私がブログで「立地が最重要」という記事を書いているのは、この頃の経験で学んだことが大きいです
持ち家は家族にとっても良い影響があることを考えると「持ち家の良さ」に気づくことができます
持ち家を購入するメリットがあるひとはどんな人?
結論、持ち家を購入するメリットがある人は以下の条件に当てはまる人ではないかと思います
- 共働きでローン返済の目処が立っている(片方が働けなくなっても返済が途絶えない)」
- 転勤がない
- 働ける時間が長い(若い)
- 子供が小学生
- 一馬力でも平均的な年収より多い
共働きであれば東京であっても場所を選べば無理なく持ち家を購入することができます。仮に片方どちらかが働けない時期があってもローンの返済が止まってしまうこともありません
また私自身がそうだったのですが、10歳くらいまでは部屋の過ごしやすさや通う学校の重要性など1度も考えたことがなかったです
しかしそれくらいの歳になると身長も大きくなり部屋も手狭になりますし、プライベートを確保したい気持ちが強くなるので、子供に一人部屋を与えてあげる方が良いと思います。また通う学校で大きく人生が変わるので、学区もこだわった方が良いなと思います
反対に以下のような条件の方ですとローンの支払いが途中でストップするリスクが高い、もしくはせっかくの持ち家のメリットを活かしにくいので賃貸を検討する方が良いと思います
- 思いつきでマイホームが欲しい人
- 30代半ばになり周りが持ち家になって焦って購入したい人
- 頭金がないけどフルローンで購入したい人
- 収入が一馬力で不安定だけど家が欲しい人
- 収入は安定しているが転勤のリスクが高い人
- お気に入りの立地に長年住み続けたい人
もちろん「持ち家を購入するのが夢」という人もいると思うのでリスクをとって購入するのはありだと思います
私は独身一人暮らしですので賃貸が最適解です。結婚しても当分は賃貸ですが、もし共働きができるなら持ち家も検討したいと思います
まとめ。持ち家のメリットも多い
私は賃貸生活の方が仕事を変えたり収入が減った時に引っ越しをしやすいのでメリットが大きいと考えていました
しかし私の実家の例のように早めにローンの返済ができるとお金の不安が大きく減り、なおかつ快適な居住空間で生活できると言う持ち家のメリットを最大限享受することができました
適齢期になったら持ち家を購入するのが当たり前の時代から、生涯賃貸でも問題ないという時代になり、ライフスタイルに合わせて住環境を選べるようになったのは大変うれしいことです。最近では賃貸派のメリットを推奨する人が多くなったと思いますが、持ち家にもたくさんのメリットがあります
もちろん持ち家を購入するというのは「本来は支払い能力がない人に数千万円の借金を負わせる」大変リスクがある行動だと思います。ですので持ち家の購入をオススメしているわけではないです
リスクが0の人生など誰も送れないわけですから持ち家のデメリットばかりに気をとられず「持ち家が欲しい」と思った時から購入できるようにお金を貯めるなど準備をすれば良いと思います
今回の記事で、私のように「賃貸の方がメリットが大きいから生涯賃貸でいい」と決め込んでいる方に「持ち家のメリットも多い」ということをお伝えできればうれしいです。