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好きなこと・やりたいことは年々変わるという話【仕事の選び方】

タクミです。

 

学生時代に好きだったこと・将来やりたいと思ったことはたくさんありました。

 

30代になって振り返ると、学生時代と同じように今でも好きなことが維持していることもあれば、なんで昔は興味があったのだろうと不思議に思うこともあります。

 

それは時間が経つにつれて経験が増えてくるからということもありますが、人間は常に変化を求めているのかもしれません。

 

ということで、今回は好きなこと・やりたいことは年々変わるという話をしていきます。

 

 

 

好きなこと・やりたいことは年々変わるという話【仕事の選び方】

「好きなことで生きていく」のはリスクが高い

「好きなことだけして生きていけたら最高」ということは誰もが思うことです。

 

しかし「好きなこと」だけで生きていくのは実はリスクが高いのでは、と私は思います。

 

なぜなら好きなことは年々変わっていくからです。

 

私の例で言えば、大学の授業をサボってでも「週7でカラオケ」にいくほど「歌が好き」だったのですが、今では「ピアノを弾く」方が好きになっています。

 

仮にとんでもなく低い確率で「歌手で食べていける」=「好きなことで食べていける」人生になっても、30代には歌に興味がなくなっていたら、また新しい仕事を探さないといけなくなります。

 

同じように、会社員になると自分の時間や裁量権(自分で意思決定すること)がなくなることで、「自分の意志で自由に働きたい」と思っていたことがあります。正しくは今でも思っています。

 

しかし、今の気持ちが40代、50代になっても同じとは限りません。30代になると、20代の頃のように、アグレッシブに何事も挑戦するエネルギーや、新しいことを始める活力が少しずつ下がっていくのを実感しているからです。

 

希望の学校に入学し、希望通りの職種に就けた恵まれた人であっても、数年、数十年働いていると「もっと別の道があったのではないか」と考えるようになります。

 

このように考えると、「好きなこと・やりたいことは年々変わっていく」ので、若いうちから「これが好きだから絶対にこうなりたい!」と選択肢を絞りすぎず、手当たり次第に行動してみたり、あえて好きではないことをやってみるのも大事なのかな、と思います。

 

「好きなこと・やりたいこと」は周囲の環境できまる

私は好きなこと・やりたいことは自分で思いつくもの、と思っていました。しかし冷静に考えてみると、好きなこと・やりたいこと、というのは「周囲の環境で決まる」ものではないかと思います。

 

例えば、私が16歳の頃にやりたかったことは「東大に入る」「有名人になる」「TOEICで900点をとる」のように、「当時の自分の学力、才能では到底不可能なことをやってみる」というものばかりを選択していました。

 

そして、これらの目標を言いかえると「自分の周囲に同じような人がいないからこそ、自分がパイオニアになってやる」という気持ちがありました。要は「自分の周囲の環境をみたときにレアな人間になりたい」ということです。

 

当時、私の家族や知人に東大に行った人はいませんでしたし、TOEICなどの点数が高い人もいませんでした。だからこそ、「周囲の人ができないことを自分ができたら、自分がすごいと思われるのではないか」という「他人から評価されたい」軸で目標を立てていたということです。

 

これは「自分が好きだから・やりたいことだから」ではなく、「周囲から称賛されたいから」ということだったんだなあと30代になった今では思います。

 

今の会社や関連会社の人をみると、東大出身の人はちらほら見かけますし、海外MBA卒の人もいます。TOEIC満点の人も何人かいます。そもそも「仕事ができるか」が評価基準なので、今になっては「東大卒(大学院のみですが)もTOEIC900も取り立てて評価されることでもない」状態です。

 

もし、16歳の頃に、私の家族や親戚など身近な人の中に東大の人や帰国子女の人がいて、特に珍しいことでもないとしたら、おそらく私のやりたいことは「芸術家になる」「起業家になる」という目標になっていたのではないかと思います。

 

社会人になってからは「タワマンに住みたい」「港区に住みたい」「高級ホテル・ミシュランに行きたい」「ヨーロッパに行きたい」「ハイブランド・高級腕時計を身につけたい」という「お金があれば達成できる」ものに変わりました。

 

これらも「好きなこと・やりたいこと」というよりも、「家族や周囲の会社で働く人があまりやらなそうなことをやって差別化を図りたい」という気持ちから生まれたものです。もし、学生時代から、親が裕福でこのような状態が当たり前だったら、やりたいことにはなっていなかったと思います

 

このように、今まで私が「好きだ・やりたい」と思っていたことは、実は「周囲の環境で決められていた」ということになります。その呪縛から解放された(目標が達成できた)30代の今になって「本当に好きなこと・やりたいことは何か」を日々模索している状態になっています。

 

最初から周囲の環境に影響を受けず、本当に自分のやりたいことを見つけられる人は幸運だと思いますが、一般的には私のように、周囲の影響を受けて決めた「なんとなく決めた好きなこと・やりたいこと」を一通りやって冷静に自分と向き合ってから、ようやく「自分の好きなこと・やりたいこと」を探していくことになるのではと思います。

 

まとめ。本当に好きなこと・やりたいことを見つけるためには、とりあえずやってみたいことを一通りやってみる

私は目標を立てて、それに向かって一心不乱に行動することは大変幸せなことだと思います。その間は「〇〇が達成できたらどんなに幸せなんだろう」という気持ちが続くからです。

 

一方で、目標が一つ一つ達成できるようになると、「これが自分のやりたかったことなんだっけ?」と疑問を持つことも増えていきます。少しずつ生活水準が上がったり、周囲からの評価が良くなったりと、確かに昔よりは良くなっている気がするものの、想像していたほど感動しないなあ、など思うようになったり。

 

その理由は、「好きなこと・やりたいことは年々変わるから」ということです。もう少し深掘りすると「周囲の環境が理由で出てきた(自分の意思とは異なる)好きなこと・やりたいこと」から「自分自身が考える好きなこと・やりたいこと」にシフトするからです。

 

周囲の環境起因の好きなこと・やりたいことに縛られてしまうと、いつまで経っても自分自身の好きなこと・やりたいことにはたどり着けません。

 

学齢であれば、東大の上には修士・博士課程やMBA、難関試験・専門試験などありますし、年収は上には上がいますし、生活水準は世界のVIPの大豪邸や派手な生活には一生たどり着けません。

 

一方で、生活が安定していない状態で、自分自身の好きなことを考えるのも至難の業です。いろいろなことに無駄金を使ったり、無駄に時間を浪費することで、初めて自分がやりたいことに気づくことがあるからです。

 

時間はかかりますが、本当に好きなこと・やりたいことを見つけるには、以下のルーティンをぐるぐると回していく必要があるのではと思います。

 

①生活を安定させるために学業+仕事に励む

②収入を色々なものに使って経験を積む

③②が落ち着いたら、自分の好きなものを探し始める

 

学生の方や、20代の若手の会社員の方であれば、周囲から「好きなことを仕事にしろ」と言われたり「安定した手に職を身につけろ」と言われたり、「できるだけ働かないで不労所得!」のように胡散臭いものまで含めて、どうすれば良いのか悩むこともあると思います。

 

また、仕事を選ぶ際にも、選択肢があると色々と悩むと思います。

 

「好きな仕事をやりたいけど、収入が低いor不安定で悩む」

「お金のいい仕事は良さそうだけど、激務でストレスフルだと続かないかも」

「ホワイト企業がいいけどスキルが身に付かなそう」

 

私個人の体験談としては、「現時点の好きなこと・やりたいことは常に変化するので、迷ったら安定性が高いor待遇や休みの多い企業を選ぶ」のが良いと思っています。

 

どんなホワイト企業や人気企業も3年経たずに辞める人がいますし、特に第一希望ではない仕事を長年やっていたら、面白い仕事ができるようになる可能性もあります。

 

好きなこと・やりたいことは常に変化し続けます。そのため、毎年新しいことを探す必要があり、そのために色々な体験を積んでいく必要があります。

 

もし仕事の選び方や転職など迷ったら(私も常にそうですが)、「好きなこと・やりたいこと」よりも、「その仕事をすることで得られるもの」に焦点を当てて冷静に選択していくと、大きな失敗は起こらないのでは、と私は思います。

 

というわけで、今回は好きなこと・やりたいことは年々変わる、という、私個人の体験談と、「好きなこと・やりたいことを仕事にする」よりも、「仕事を通して得たいもの」を中心に仕事を選ぶと良いのではないか、ということをまとめました。

 

これから就職活動する学生の方も、仕事を始めたけど転職を考えている若手の会社員の方にも参考になれば嬉しいです。