タクミです。32歳の都内で働く会社員です。
「30歳までに〇〇円の貯金を貯める」
「30歳までに結婚する」
「30歳までにやりたいことをやる」
30歳という数値は多くの人にとって重要な数値です。
20代は下積み期間という認識があり、お金の使い方も、結婚するかどうかも、仕事も、まだまだ確定していない、まさに「自由」な状態です。
一方で、30歳になると、20代では確定していなかったことが、徐々に固まってきます。
一方で、私の個人的な意見としては、「30歳」よりも「32歳」の方が人生のターニングポイントであると、思っています。
たった2年間の違いですし、「アラサー」「30代前半」という考えかたをすれば、30歳も32歳も同じようなものですが、実際には大きく異なると思います。
今回は「30歳までに〇〇しないといけない」と焦っている方に向けて、30歳よりも32歳の方が重要であると考える理由を考えてみます。
30歳よりも32歳の方が人生のターニングポイントだと思う理由
仕事を開始してから10年目の節目である
22歳で大学を卒業して、仕事を始めてからちょうど10年経つと32歳になります。
社会人10年目になれば、新卒時代とは大きく環境が異なります。
まずはお金の面です。
10年間働けばまとまった貯金ができる
毎年、コツコツと100万円を貯金できれば、32歳で1000万円の資産ができます。
50万円であっても、10年間で500万円です。500万円あれば、家以外のものは一括で購入できますので、お金の不安が大きく減ります。
10年間働けば、年収も増える
年収も年功序列であれば、32歳まで徐々に上がります。
浪人、留年、大学院などで、仕事を始める年齢は異なりますが、一般的には32歳になる頃には、それなりにお金の使い方を知ることができます。
10年間継続して勤務できれば、昇進をしたり、年収も徐々に増えていくので、お金を使ってやりたいこともできるようになります。
実は、10年間同じ会社に勤めるのは大変です。入社3年目までに30%の人が退社すると言われていますから、10年間働くには離職率の低い(5%以下)の会社に頑張って入るのが近道です。
就職活動の時は、「年収」を優先してしまいがちですが、基本的に年収が高い=ノルマがきつい、激務、など、自分の時間と寿命を犠牲にする必要があります。
年収は重要ですが、それよりも「離職率」に注目して、まずは10年間継続して働けるか、ということを大切にした方が良いです。
10年間働けば転職の可能性も出てくる
10年間働いたとしても、まだまだ32歳ですから、転職も十分に可能です。
業種にもよりますが、焦って20代で転職するよりも、最初に入った会社で実力をつけて、30代のうちに管理職まで出世できれば、転職するときも「管理職」での転職が可能になります。
大手の日系企業であれば、管理職の入り口である課長になれば、年収は1000万円を超えやすいです。
もし、出世が遅れていたとしても、前述の通り、まとまった貯金があるのであれば、フルコミッションの仕事に転職したり、給与は低くとも自分が好きな職業に転職したりと、自由に仕事を選ぶ選択肢があります。
20代のうちは、焦って転職してしまうことで、「転職しない方が良かった」という失敗を経験する可能性があります。
32歳のタイミングであれば、まとまった貯金もある可能性が高いので、今の会社にいるのか、方向転換するのかをじっくりと考えることができます。
1万時間以上働くと壁を越える可能性がある
1年間の労働時間は通勤時間を抜くと1600〜2000時間が大半だと思います。
大手の企業や官公庁であれば、どこもそこそこ忙しいので、2200〜2500時間を仕事に捧げることになります。
平均をとって1年間で2000時間働くとすれば、10年間で2万時間働くことになります。
時給3000円で仮定すると、2万時間はたらけば、6000万円稼げますので、10年で割ると、1年あたり年収600万円です。それなりに妥当な数値だと思います。
そのうち、大半の時間は、参加しているだけの会議や、事務作業、待ち時間、休憩時間だったりします。
実質的な労働時間はその半分だとすると、10年間で「1万時間」働くことになります。
何事も1万時間使えば一流になる、という説が流行りましたが、仕事においても、向き不向きに関わらず、物理的に1万時間使うことで、できることが増えます。
20代の頃は、最初に入った会社の仕事に向いていない、と思っていたかもしれませんが、32歳になる頃には、意外と向いているかもしれない、と仕事が楽しくなる可能性があります。
職種によっては10年もかかりませんが、ITなどの専門職であれば、10年間は時間が必要になると思います。
私自身の例でいえば、つい最近までは仕事に向いていない、と思って仕事をしていたのですが、32歳になった今では、日々、仕事の勉強をすることが楽しくなり、仕事をするのも楽しみに思えてきました。
3年や5年で転職することも増えてきましたが、自分が何に向いているかは、10年やってみないとわからないものです。
32歳になるまで仕事を続けていれば、どの知識が仕事をする上で必要なのかがわかるようになって、仕事が楽しくなります。
32歳になる頃には人生の方向性が決まる
32歳になると、人生の方向性が決まるようになります。
前述の通り、まだまだ転職もできますし、体力も働ける期間も30年もあるので、選択肢は多いのですが、仕事以外にも人生の方向性を決めるものがあります。
それは独身でいるのか、結婚するのか、子供を作るのか、ということです。
32歳になると、結婚するか、独身でいるか、はおおよそ半々になります。若干、結婚している人の方が増えるくらいです。
ということは、子供がいる人は、独身の人よりも少ないことがわかります。
私は結婚していますが子供はいません。あと数年間は夫婦の生活を楽しみたいと考えています。
社会人になってから10年目となる32歳は、独身のままでいるか、結婚するか、子供を作るか、と、何かとターニングポイントになる年齢であると思います。
結婚している人でも、離婚して新しいパートナーを見つける人もいます。
いずれにしても、32歳ごろには、何かしらの結婚関連のイベントがある可能性が高いです。
私は20代の頃は、独身のままでも都心で楽しく生きよう、と思っていましたが、30歳になると価値観が変わって結婚したいと思うようになりました。
男性であれば、30歳よりも、32歳ごろまでには結婚するかどうか決める、という人もいると思います。
仕事のことだけではなく、プライベートでも32歳は人生のターニングポイントになるといえます。
まとめ。32歳までに人生の基礎を固めよう
人生100年時代といわれますから、32歳は人生の序盤も序盤ですので、いくらでも人生の方向性を変えられる、と思いがちです。
しかし、実際には100歳まで生きるとしても、健康で活力もある状態で生きられるのは60〜70歳くらいの方が可能性は高いです。
若い頃に無理をして睡眠を削ったり、暴飲暴食、ストレス過多の生活をしていれば、60歳まで生きられない可能性もあります。
それであれば、20代、30代、40代、とその時代ごとにやりたいことをバンバンやっていく必要があります。
しかし、やりたいことをやるにはお金と時間、そして活力が必要です。
人生の満足度に直結する仕事では、前述のとおり10年間は時間を使って働かないと、稼げるレベルのスキルは身につきません。
新卒が22歳だとして、そこから10年間は、人生の基礎を固める時間だと、私は思います。
20代の時にお金をバンバン使って後悔し、仕事で失敗して後悔し、パートナーとの関係に失敗して傷ついたとしても、32歳までにリカバリができれば、基礎は十分です。
私自身は、20代の頃から「最速で色々なことを体験したい」と考えていましたが、実際には、上記の通り失敗が多く、周囲には私よりも早くうまくいっている人がたくさんいます。
しかし、32歳になった今では、周囲と比較することはあっても、自分のペースでいいかと割り切れるようになりました。
そして、現在担当している仕事や、プライベートを充実させることに集中できるようになり、最近は楽しい生活を送っています。
32歳は人生のターニングポイントと書きましたが、当然、人によっては、もっと時間がかかる場合もあります。
しかし、人生のイベントは大抵の場合、32歳くらいまでには起こるものです。
私が体験していないのは「子育て」と「両親との死別」くらいです。
受験、就活、仕事、結婚というイベントは、32歳になる頃にはお腹がいっぱいになるほど経験できます。
32歳までに人生の基礎を作ることができれば、その後の人生をどのように生きるのか、じっくり考えることができます。
30歳までを期限にすると、ちょっと早い気がします。私自身、30歳の頃は貯金も450万円くらいで、独身で、仕事もうまくいっていませんでした。
32歳の今では、貯金1000万円になり、結婚して、仕事もうまくいきはじめている感覚があります。少しの貯金があるので、今後の人生についてじっくりと考えることができるようになりました。
人生のイベントは30〜32歳までの間に起こるものです。そう考えると20代は好きなようにお金と時間を使って、たくさんの経験を積むのが私は良いと考えています。
その後、30〜32歳の間に一気に方向性を決めて、貯金を始めたり、結婚準備のために相手を探したり、もしくは結婚を辞めて新しい人生を始めたり、仕事のスキルを高めるために勉強するのが良いと思います。
というわけで、今回は30歳よりも32歳の方が人生のターニングポイントであると、私が思う理由を書いてみました。
人によってターニングポイントになる年齢はバラバラですし、「年齢はただの数字だ」と捉えることもできますが、多くの人にとって、32歳という数値は、多くのイベントが起こる年齢といえます。
今20代の方は、「30歳までに」という期限をきつく設けず、「30歳から32歳の間で、20代で体験したことをもとに、人生を軌道修正しよう」くらいの気持ちでいてもらえれば良いかと思います。