お金の勉強をしている人:年収が増えると「幸福度が上がる」というけど、ある程度年収が増えたら「幸福度は一定になる」というよなあ。実際にこの理論は本当なのだろうか。
タクミです。年収はとても話題になりますよね
経済学者「ダニエルカーネマン」は「年収7万5千ドル(年収800万円程度)以上になると年収が増加しても幸福度は変化しない」という主張をしています
また国内では大阪大学が「500万円までは年収が増えるほど幸福度が上がるが、900万円までは横ばい。年収1500万円以上は幸福度は下がる」という結果を出しています。
https://www.iser.osaka-u.ac.jp/rcbe/gyoseki/fukou.pdf
出典元:大阪大学
海外の結果よりも国内の結果の方が、日本人の私たちには参考になるとは思いますが、海外の研究をベースに考えると年収800万円以上になると幸福度はさほど変化しないといえます。
とはいえ、私の周りの年収1000万円以上の話では「年収は多ければ多いほうがいい」という人もいます
では実際に年収7万5千ドル(年収800万円程度)以上になると幸福度は変化しないのでしょうか
また逆に「年収7万5千ドル(年収800万円程度)」までは「年収が増加すると幸福度は増える」のでしょうか
今回は、年収800万円まで年収が増加した場合の幸福度について私の実体験からまとめてみます
年収はいくらあれば幸せ?実体験をまとめてみた。
年収100万円以下:実家暮らしで満足度は低い
まずは年収100万円以下の時代を振り返ります
- 年収:100万円以下(月2〜10万円)
- 年齢:大学生〜大学院生
- 幸福度:★☆☆☆☆〜★★★★☆
こちらは大学生〜大学院生時代ですね。アルバイトの収入だけの時代です
扶養家族が外れないように「年収100万円以下」で生活してました
一応、「衣食住」は「実家暮らし」なので満たされています
しかし「一人暮らし」の自由も「好きなものを購入する」自由もありません
当然ですが「海外旅行」も行けず、「投資」に回す余裕もありません
学生時代はファミレスでポテトとドリンクバー、カラオケでオール、1回2000〜3000円のチェーン居酒屋、マルイの服が高いのでアウトレットに行くという記憶しかありません
それでも「学生だしみんな同じだろう」という気持ちでしたし「時間があった」のでこの時代は非常に楽しいものでした
年収100万円以下の場合は、実家暮らしであれば最低限の生活はできます。「選択の自由」がなく「経済的な独立」もできないので幸福度は低いこともありますが「時間」はあり「学生」の守られた身分なのでそこそこ幸福度が高い時期もありました
年収400万円台:一人暮らしで幸福度が一変する
年収400万円台になると幸福度は急激に増加します
- 年収:400万円〜450万円
- 年齢:新卒時代
- 幸福度:★★★☆☆〜★★★★☆
新卒時代から「家賃補助」があり「年収」も400万円台からのスタートになりました
そのおかげで家賃10万円弱のデザイナーズ賃貸マンションに住むことができました
家賃10万円を出すと「東京の港区・渋谷区の一部の高級住宅街」以外の場所に住むことができます
実家暮らしと一人暮らしの差が大きく、年収400万円を超えると一気に幸福度が増加しました
とはいえ「高級ブランド」や「海外旅行」は経験しませんでした
独身で年収400万円台ですと「実家暮らしで豪遊」するか「一人暮らしを楽しむ」ことができます
年収400万円台になると経済的な独立ができるので「満足度が一気に上がる」経験ができます
年収500万円台:贅沢な経験ができる
年収500万円台になると贅沢な経験ができるようになり、年収400万円台と比較してさらに幸福度が高まります
- 年収:500万円〜550万円
- 年齢:社会人2〜3年目
- 幸福度:★★☆☆☆〜★★★★★
私の場合は「経験を積む」ことを意識して「贅沢な経験」にお金を使ってました
- ミシュラン星付きレストランの食事
- 5つ星ホテル宿泊
- 高級ブランドの購入
- 国内・海外旅行
なお相場は以下のとおりです
- ミシュラン:1食4万円
- 5つ星ホテル:1泊4〜8万円
- 高級ブランド:5〜8万円
- 国内旅行:8〜15万円
- 海外旅行:40〜50万円
この時代は「同世代がしないような経験を積む」ことで幸福度が高まっていました
ただし「お金を経験に変える」ことを意識しすぎたため「貯金」は「0」に向かって行きました
「高級なものにお金を使える幸福感・新鮮感」もありつつ、次第に目減りする銀行口座をみて「お金の不安から幸福度が下がる」経験もしました
年収600万円台:満足度の上限を感じて「引っ越し」をする
年収600万円台になると「お金で得られる幸福度」に上限を感じたため、心機一転「引っ越し」をすることにしました
- 年収:600万円
- 年齢:社会人3年〜4年目
- 幸福度:★★★☆☆〜★★★★★
場所は港区。平均年収が1000万円を超えている港区なら私は「最下層」のスタートになるはずです
年収600万円台で満足するのではなく、もっと稼ぐためには「稼いでいる人がたくさんいる場所に住む」のが最善と思いました
1年間の間、「赤坂」「青山」「六本木」「白金」などの物件を探し続け、最終的に「麻布」のリーズナブルな物件に引っ越しました
なお、引っ越しや家賃の増加によりお金がかかることから「家計簿」を本格的に初めて「破産しない」ことを目標にしました
そして引っ越し費用のために以下の出費を控えました
- 半年に1回の「ミシュラン」レストラン
- 高級ブランドの購入
- 5つ星ホテル(仕事でのみ利用)
それでも「幸福度は高い」状態でした
そして、これらの「贅沢な経験は1度経験すればOK」ということもわかりました
年収600万円台は「選択の自由」があります。よっぽど高級な物件やタワーマンション以外は住めますし「衣食住」はそこそこ高水準で満たされるので満足度は高い状態でした
年収700万円台は「人にお金を使える」ので幸福度は高いが伸び代はない
年収700万円台になると「自分に好きなだけお金を使ってもお金が余る」ので「人にお金を使う」ことができるようになります
- 年収:700万円〜730万円
- 年齢:社会人4年目〜5年目。
- 幸福度:★★☆☆☆〜★★★★★
私の場合は「港区に一人暮らしをして、食費も交際費も自由、旅行も複数」という状態になっても「お金が余る」ようになりました
独身で年収700万円台の場合、よっぽど「外交的」で「お金を湯水のごとく使う」ことをしないかぎり「生活が厳しい」ということは想像しにくいです
すると不思議なことに「誰かのためにお金を使おう」という気持ちになります
お世話になった家族や友人、デートなどのお金を全額負担できるようになります
幸福度の研究では「あなたが500円持っていれば、スタバを自分用に購入するよりも誰かに奢った方が幸福度が上がる」というものがあります
年収700万円台を超えたら、お金の使い方を「自分→親しい人」に変化させた方がいいかもしれません
そして「自分だけにお金を使っても虚しい」という気持ちが大きくなります
なお幸福度が低いのは「アラサーになり20台前半よりも見た目や体力に劣化を感じることが増えた」「仕事の責任が増えた」「結婚を意識し始めた」からです
年収700万円台でなくともアラサーになると結婚して子供がいる同期や友人が増えます
いくらお金に困らなくとも、年収が増えれば良いパートナーが見つかる訳ではありませんからね
なお、年収700万円台になって余ったお金は「資産運用」することにしました
年収700万円台になると「お金で経験できること」はほぼ上限になる印象です。むしろ「家族・友人など親しい人との時間」を持つ方が圧倒的に幸福だとわかりました
年収800万円は住みたい部屋に住める。
- 年収:770万円〜840万円
- 年齢:社会人6年目〜7年目。
- 幸福度:★★★★☆〜★★★★★
年収800万円になると、住む場所にこだわりすぎなければ、十分満足のいく家に住むことができます。
例えば年収800万円になると家賃を16〜18万円まであげることができるので「港区の一部以外」ならタワーマンション低〜中層階の単身用マンションに引っ越すことができます
実際に私も千代田区のマンションに引っ越しをしました。穴場の条件を探したので、ここまで家賃は高くないですが、同じ条件の部屋を探すと家賃17〜19万円ほどになります。
家賃の審査だけで考えれば、家賃の36〜40倍の年収があればOKという家もあるので、その場合、家賃20〜22万円の家に住むこともできます。
これだけの家賃を支払うことができるなら、都心6区(千代田区、港区、中央区、渋谷区、新宿区、文京区)に家族で住む場合でも、ギリギリ条件にあう物件が見つかります。
一方で年収800万円でも「高級住宅街のタワーマンション」は住めません
住環境以外でいえば「衣(ファッション)」は「高級腕時計」「スーツ」は多少無理して購入することになります
「食」は「外食費」が少々増える程度で年収700万円台より大きな変化がない印象です
また「お金を使った方が満足度が必ずしも高いわけではない」こともわかりました
個人的な意見ですが、六本木の蔦屋書店の方が、ホテルの高級ラウンジより快適に思いますし、1食4万円超えの寿司より「石川県・北海道」で食べた回転寿司の方が美味しく感じます
その意味では年収800万円にならなくとも年収600万円台で満足度はほぼ一定になる気がします
幸福度のピークは年収いくら?
私の経験という「一サンプル」ですが、幸福度のピークは「年収600万円〜650万円」くらいでした
ちなみに「独身」の場合の話です。「結婚」をしている人には当てはまりません
私の場合は「衣食住」を満たすことができて「異性からも需要がある」状態なのが「年収600万円」を超えたあたりです
むしろ私の場合は「年収」よりも「年齢」の方が重要視される気がします
20代で年収600万円と30代で年収800万円では、見た目の変化や年齢差があるので、よっぽど30代で成功しないと前者の方が需要がありそうな気がしています
もちろん大人気のバチェラージャパンの主人公くらいのルックスやステータス、年収があれば年齢は気になりにくいとは思います
普通の男性の場合は「年収600万円」をできるだけ早く達成することを意識して、それ以降は「結婚」「自己実現」など「やりたいこと」にシフトしたほうが良さそうです
まとめ。年収の増加と幸福度は比例する。ピークは「年収600万円」前後
私の場合の1例ですが、年収の増加と幸福度は「比例」するのは間違いないのですが、上限は「600万円」くらいでした
それ以降は「余ったお金を周囲のために使う」「資産運用に回す」「独身を卒業する」「自分の夢を追う」方が「満足度は高くなる」のではと考えています
2022年1月追記:二人ぐらしを始めましたが、明らかに満足度が上がりました。
とはいえ「お金はあればある」ほど「選択肢が増える」ことも事実です
- 将来に向けて「貯金」「資産運用」できる
- 旅行先を増やす(近場だけでなくヨーロッパ・南米など)
- 服はユニクロ、ユナイテッドアローズ、ハイブランド好きなものを選べる
ですので「年収600万円は通過点」として「お金を増やすこと」「お金の使い方を工夫すること」は意識したいところです
というわけで年収の増加と幸福度はどのように変化するのかをまとめた記事でした
年収が増えたら改めて記事を更新しようと思います
※2022年1月更新しました。