お金が欲しい人:お金をたくさん稼ぎたい。お金があれば悩みの9割は解決するともいうし、将来お金に困りたくない。ただ、最近お金に執着しすぎているかもしれない。このままでいいのだろうか。
タクミです。お金が好きですが最近あることに気づきました。
それは「お金の執着を減らさないと満足度は減る一方だ」ということです。
特に2021年2月現在、たくさんの有益なお金の情報を無料で学べるようになりました。
私の周囲でも20代の若いうちから「積立NISA枠を始めた」「簿記3級・2級の勉強をしている」「格安simに変更した」という人が増えてきました。
私自身も、お金で学んだ知識を実生活で活かしたことで、お金の管理がうまくできるようになり、今まで以上に楽しく生活できています。
しかし、お金の勉強をするにつれて「お金の執着」が増えていってしまうことに気づきました。
今回は「お金の執着をしてしまうと人生の幸福度が下がってしまう」ことについて、その理由をまとめました。
お金の勉強は大切です。しかしお金の執着はほとほどにした方が良さそうです。
【要注意】お金の執着を減らさないと幸福度は下がるという話
お金の執着の問題点1:お金はある一定の収入を超えるともっとお金が必要になる。
お金の執着があると「お金があれば幸福度は上がりやすい」と考えますよね。
しかし、これは半分本当で半分は間違っています。
例えば、日々の生活費が支払えない状態では、お金の不安が消えることはなく幸福度は下がってしまいます。
そのため、収入から支出を引いた金額がプラスになれば、日々の生活費の心配がない状態になるので、安心して生活ができますよね。
ところが、安心して生活できるようになると、安定した生活にマンネリ化してきて、幸福度は横ばいになります。
すると「もっと幸福度をあげてマンネリ化を解消したい」と考えたときに、いままで以上にお金が必要だと考えてしまうわけです。
例えば一人暮らししている方で、服や財布、ベッドや家電など一通りのアイテムを持っていると、本来はそれ以上アイテムを増やしたりする必要はありませんよね。
しかし日々の生活が安定してくると「ブランドの財布にしちゃおうかな」「スーツや革靴にはお金をかけよう」「最新のコーヒーメーカーの機能がすごそう」と考えてしまい、今まで以上にお金が必要になります。
お金は生活費がまかなえれば十分だと思います。それでも生活がマンネリ化してくると「もっとお金が必要」と考えてしまうので、お金を使うこと以外の方法を探す必要があります。
私は一人暮らし5年目になりました。すでに生活に必要な家具、家電、服は一通り揃っているのですが、油断すると「もっと大きいベットが欲しい」「高級なソファに変えたい」「エルメスの財布が欲しい」と思うようになるかもしれません。
お金の執着の問題点2:他人と収入・貯金額を比較してしまう。
お金の執着があると「周囲の人と自分を比べて自分は優れているのか」を考えてしまいがちです。
お金に限らす、人が不幸になる理由は「他人との比較」にあるといいます。
あまり好ましい考えとは思いませんが、ビジネス本や心理学の本には、もしあなたが他人と比較して「自分は他人よりも劣っている」と劣等感を感じるときは、自分以上に不幸な人のことを比較して、それよりはマシと考える、という方法まであります。
また、幸福度でトップと言われていたブータンは、インターネットのインフラが整ったことで、他国との比較ができる状況になってから、幸福度が下がったという記事をみました。
ということは、ほとんどの日本人がパソコンやスマートフォンを所持しており、毎日、SNSやネットサーフィンができる状態であることから「幸福度が下がりやすい状態」であることは間違いないです。
そしてお金も同じです。
インターネットやSNSを見れば、あなたよりも若い人が年収も貯金額も多いという状態が嫌でも目に入ると思います。
私のこの記事も同じですが、この記事は誰かのレビューを受けたり、私自身の身辺調査をされているわけではないので、この記事の内容が本当か嘘か、もしくはちょっとした誇張が入っているかは、わからないですよね。
例えば年収や貯金額を比較できるのは、今までは身近な人でしたので、比較してもそこまで大きな差はなかったかもしれません。
しかしSNSやYouTubeを見ると「収益7桁万円!」「仮想通貨で億り人達成!」「事業を売却してます。仕事は遊び!」のようなバブリーなことを書いている人がたくさんいます。
このような内容が本当か嘘かは関係ありません。ただ、意識をしていないと「この人は私と同じ年齢(もしくは自分より若い)のに成功していて悔しい」と考えてしまうようになります。
私もブログで年収や貯金額を公開していますが「自分より若いのに年収・副業・資産が多い人」と比較すると、やはり幸福度は下がってしまいます。
インターネット・SNSが普及した現代では大変難しいことですが「パソコンやスマホを使う時間を減らす」ことで、意識して他人の情報が入らないようにすることが必要だと思います。
お金の執着の問題点3:お金よりも時間が大切ということを忘れてしまう。
お金に執着すると、お金よりも時間が大切ということを忘れてしまいます。
「Time is money(時は金なり)」という「ことわざ」があります。
しかしこれは古い言葉です。現在は「Time is more valuable than money(時は金より価値がある)」といえるのではないでしょうか。
なぜならインターネットの普及により、たくさんのお金を必要としなくても、楽しいコンテンツを消費できる時代になったからです。
例えば、私は港区麻布に住んでいます。日本でもトップレベルにお金を持っている人がたくさん住んでいる場所です。
麻布を含めて、白金・広尾・六本木に住んでいる20代〜30代の人は、お金を稼ぐスキルがあるか、生まれながらにお金持ちの人たちです。
それではその人たちは何をしているかといえば、スマホを見たりランニングしたり、コンビニで買い物しています。
スニーカーもアディダスやナイキがほとんどで、私のようにジョンロブのスニーカーを履いている人や、新作のルイビトンのスニーカを履いている人はほとんど見かけません。
一方、私の実家の下町に帰って、20代〜30代の人たちは何をしているかというと、やはりスマホを見たりランニングしたり、コンビニで買い物しています。
旅行先で地方の観光先に行くと、多くの人がやはりスマホを見ています。
日本は恵まれた国だからだろうと思い、タイ・マレーシア・インドネシアなどの東南アジアに仕事でいくと、やはり10代〜30代の若者はみなスマホを見ています。
東南アジアといっても都心部の若者はみな恵まれているのだなと思い、今度はインドネシアのスマトラ島という村に行きます。
ここでは農業や漁業が盛んですので、都心とは違い、さすがにスマホを持っている人は多くなさそうです。
と思いきや、漁師のおじさんがスマホでひたすら電話をしています。スマトラ島の森の奥地なのに通信インフラがきっちり整っていて、みなスマホが手放せないのです。
ちなみにスマトラ島は私が大学院生だった2015年の話です。6年前からほとんどの国の人がスマホを愛用しているわけです。
このことから、収入が多い、少ないに関わらず、2021年現在、スマホはほとんどの人が手に入れられるし、インドネシアの人もspotifyで日本のバンドの音楽を聴いていたりします。
それならば、非常に恵まれた日本に生きている以上、人並み以上にお金を稼ぐ必要も、将来の不安を無駄にあおられて若いうちからひたすら倹約に貯金する必要も、実はそこまでないのではと思います。
むしろ「できるだけ多くの時間を自由に消費できる」方が、幸福度を上げることに繋がると考えています。
もちろんお金があることで行動範囲や選択肢が広がるのは間違いないです。
例えば、お金があれば、何か食べようと思った時に、ファミレスやコンビニで済ますのか、食べログ3.5以上の評価の高いお店に行くか、ミシュラン星付きを選ぶか選択することができます。
しかし老後に向けて、目の前の楽しみを犠牲にしてまで、激務な仕事で時間を消費をしたり、節約にこだわりすぎるよりは、ほどほどに仕事や消費を楽しむほうが幸福度は上がると思います。
まとめ。生活費を稼げるようになったら時間を大切にするようにしよう。
今回はお金に執着しすぎると幸福度はむしろ下がってしまうという話をしました。
お金は日々の生活費を稼げるようになればなんとかなるくらいのラフな気持ちの方が、人生を楽しめると思います。
月々の生活費が15万円の人は、15万円分稼げればOKですし、16〜20万円の収入があれば貯金したり、好きなことにお金を使うのが良いと思います。
逆に「早期にセミリアイヤするぞ!」と意気込むのも一つの手ではあります。
20代〜30代は土日祝日を気にせずバリバリ仕事をして、年間200〜300万円以上の貯金を10年〜15年間続ければ3000万円以上の資産ができます。
3000万円以上の資産を5%で運用できれば年間150万円、税引後120万円(月10万円)が不労所得になるので、30代後半〜40以降は働く時間を減らすことができ、体力があるうちにたくさんの時間を作ることができます。
しかし、20代〜30代の時間を犠牲にして3000万円以上の資産を作ったのに、「次は5000万円」「1億円目指してみよう」とお金を増やすゲームになると、お金を使う時間はどんどん減っていきます。
「DIE WITH ZERO」という本にも書かれていましたが「お金だけではなく思い出も複利で年々倍増する」という記載が私は好きです。
20代のお金がないうちから高級レストランや海外旅行をすると、30代以降もずっとその当時の楽しかった思い出を懐かしむことができます。
20代、30代の楽しみを犠牲にして40代以降に楽しみを先延ばししたら、行きたかったレストランが閉店していたり、自由に海外旅行を楽しめない時代(まさに2020〜2021年)になってしまい、お金をいくら持っていても使うことすら叶わないかもしれません。
大切なのはお金に執着しすぎず、人それぞれに合わせたお金との付き合い方を考えることだと思います。
そのため、たくさんの人がお金の管理の仕方について情報公開していますが、あくまでそれは参考にして、あなた自身が満足できるお金の管理ができれば十分です。
お金の勉強を始めると「もっと節約しよう」「これは買っても無駄だな」「あの人、新築マンションや新車を買ってるよ。マネーリテラシーないな」「ふるさと納税してないなんてもったいないな」なんて思うことがあると思います。
しかし、これは余計なお世話になってしまいます。逆に考えれば「お金の知識がなくても、割高なお金を支払う生活をしても、日本での生活はなんとかなる」ともいえます。
これはタイのアユタヤ遺跡に行った時の話ですが、木彫りの人形を観光客に売ることで生計を立てている子供がいました。売れてお金が手に入ればお母さんから褒められますが、売れないときは叩かれたり叱責されています。
それに比べれば日本は本当に恵まれていると思います。無理に大学受験をして難関大学から大企業に入らなくても、アルバイトの収入だけでも家を借りてスマホを持てるわけです。
もちろん、生活が安定するまでは、お金を稼ぐことが最優先になる時期も必要です。
しかし生活費を安定して支払えるようになったら「お金を稼ぐことに執着する」「貯金を増やすことに執着する」のではなく「自由に使える時間をできるだけ多くする」方法を考えていくことが良いと思います。
私も「もっと収入・貯金を増やすために休日出勤を増やそうか」と考えることもありますが、それよりも「ブログを書いたり、ピアノを弾いたり、読書したり、散歩する時間をもっと増やしたい」と考えるようになりました。
お金を稼いで生活費分を支払えるようになったら、次はもっとお金を増やそうとするのではなく、「もっと自由な時間を増やすにはどうすれば良いか」を考えてみてはいかがでしょうか。