タクミです。
社会人生活も早くも9年目です。
私が社会人になったのは留年と大学院の後なので、実質的には3年プラスの12年目になります。
会社員として働く方はみな思うかもしれませんが、生活の安定を目指すためには、普通のことを長くやれることが必要です。
学校なら定期試験、模試の勉強。会社員なら毎日の無遅刻無欠席の勤怠。安定したメンタルとミスなくタイムリーに物事を進める能力。
しかし、私もそうでしたが、10代、20代の頃は普通のことをやっても仕方がないという思考になる人もいます。
普段の勉強はサボっているけど、ネットで調べた「数ヶ月で難関大学に逆転」という情報を信じて間違った勉強法をしている。
普通に会社員として働くのは皆と同じで面白みがないから、芸能のオーディションを受けたりYouTuber活動をしている。
共通しているのは、目の前のやるべきことを避けて、目の前のやるべきことよりも難易度の高いことをしている、ということです。
本来なら、目の前のやるべき普通のことをやった上で、時間と余裕があればより難しいことに挑戦する、というのが理想です。
しかし、現実逃避状態になってしまうと、どうしても普通のコツコツやることを避けて、地に足つかない行動をとり、より大きな失敗をしがちになります。
私自身、学生時代は「地に足がついていない」ということを両親や周囲から指摘されていた記憶があります。
10代の頃は、偏差値50の高校で成績が半分以下の状態から東大に行くと宣言したり、カラオケで少し音程がとれるだけで世界的な歌手になると言いだしたりしたからです。
プラスに捉えるなら、想像力が豊かで、理想的な生活を妄想することが得意な性格といえるかもしれません。文学作品を執筆するなら必要な能力です。
一方で本来、目の前のことに集中すべきときに、受験勉強や大学の単位取得をしなかったことで、希望の大学にいけず、留年するという失敗をしました。
今は、とある企業で約10年働いています。仕事の内容は普通かもしれませんが、求められる基礎知識量、業務量、スピード、正確性の基準は高いです。
ということで、昔は避けようとしていた普通に働く生活を10年近く送っています。
それが嫌かというと全くそんなことはなく、むしろ普通に働けてよかったと安堵することが多いです。
20代の頃は会社員を独立して起業する!という若々しい思いもありました。
一方で、30代になった今では仕事が面白くなってきて、うまくいけば40代以降はさらに面白い仕事ができそうだと気づきました。
しかし面白い仕事をするには長年の積み上げが必要です。その基礎となるのが学生時代に避けていた勉強。具体的には読解力、語彙力、処理能力になります。
仕事でも勉強でも、自分が望む結果がでるまで、おそらく想像以上に時間と労力を必要とします。
仕事で求められるスキルは、何も難関大学の数学を解く力であったり、膨大な法律の知識をインプットしている、という難しいことを理解するスキルではありません。
・普通に文章を読んで内容を理解する
・普通に締め切りなどの期限を守る
・普通に確度の高い情報をわかりやすく伝える
・普通に多くの人と柔和なコミュニケーションをとる・普通に毎日同じ時間に起きて通勤し遅刻しない
どのスキルも、そこまで難しいものはない普通のことですが、この普通のことを学生時代から続けないとできないという点では難しいのかもしれません。
私は唯一得意だった英語に特化したことで、国立大学院の理系に入れてキャリアの選択肢が大幅に広がりました。
しかし教養や基礎学力としては、働いている会社内ではギリギリのラインでしたので、仕事の理解や資格試験の取得に時間を要しました。
ある意味、必要な勉強は社会人になってからでも間に合うということですし、全てが満たさなくても他のスキルでカバーできるということになります。
それでも、周囲を見ていると、地道にコツコツと普通のことを長く継続できる人が、なんだかんだ良い人生を歩んでいる気がします。
ドラマや映画の世界では、普通の人生をとりあげても面白くないので、変わった主人公が活躍する場面を描きます。
しかし、ドラマや映画は娯楽として楽しみつつ、自身の人生については、地味で目立たないことでも、少しずつコツコツ学ぶ。
哲学的には極端な思想は娯楽に留めて、中庸な生き方、考え方、行動をしたほうが、結果的に経済的に安定して楽しく合理的だと思います。
ということで、今回は普通のことを長くやれることが才能という話でした。
私自身、ブログ更新や資格勉強など、目の前のコツコツしたことを継続するのが、いかに難しいか体感しています。
変に難しいことをやろうとしていたら、一旦、立ち止まって、基本的なことをコツコツ継続することを目標にしてみることをおすすめします。