タクミです。
投資会社を運営するウォーレンバフェットさんの伝記「スノーボール」を読んでいます。
上中下の3巻に分かれているのですが、私はまだ上巻をのんびり読んでいます。
一時期は世界一のお金持ちとして有名になったウォーレンバフェット。
令和の今とは時代が違うとはいえ、成功した人の話を読むことで、どのような思考で行動するとチャンスがあるのかを知ることができます。
今回は本書の一部をご紹介します。
ウォーレンバフェット「スノーボール」を読んで世界一のお金持ちを擬似体験する
本書では、ウォーレンバフェットの生い立ちが伝記として書かれています。
幼少期の頃は、内気で変わり者だったようです。
何度注意されても、洗面所をビシャビシャにしてルームメイトに注意されても治らないなどのエピソードが出てきます。
本書を読む限り、普通の人とは異なることがわかり、一般的には「世間に馴染めない」存在だったようです。
しかし、学業よりもビジネスに才覚があり、新聞配達などのアルバイトも含め、「稼ぐ方法」を次々にトライしている姿が描かれています。
愛読書はカーネギー。自己啓発の分野ではよく引用される方で、鉄鋼のビジネスで成功した方です。
若き日のウォーレンバフェットは、カーネギーの本に書かれた内容を忠実に実行していたとのこと。
どんな成功者でも下積み時代は、いろいろな本を読み、失敗にめげずに何度もトライしているということが本書からわかります。
決して裕福、かつエリートのような記載はされていません。
とはいえ、ウォーレンバフェットの父は証券会社から下位議員に当選したような優秀な方だったようで、教育に関しては一般的な家系よりも重要視されていたとは思います。
何より重要なのは、ウォーレンバフェットが幼少期から稼ぐことに対する執着が強かったということです。
決して貧しい環境ではないものの、早くからビジネスにトライする姿勢は参考になります。
「投資で成功した人」という話を聞くと、運がよかっただけの人、と解釈する人も多いと思います。
しかし、誰もが最初は0からスタートしているように、ウォーレンバフェットも、小さなお小遣い稼ぎからスタートして、現在のように富豪になったということが本書からわかります。
資産形成を始めたけど、なかなかお金が増えず、投資をしてもマイナス評価ばかりでモチベーションが続かない、という方も多いと思います。
しかし、本書のように投資で成功した人の本を読むことで、「お金を増やすために重要なことは投資で成功することよりも、お金を稼ぎたいという強い欲望」であることがわかります。
頑張って100万円を貯めて資産運用し、仮に運よく3倍になったとしても、300万円では人生を変えるほどのインパクトはありません。
一方で、長い間働いて1000万円を貯めて資産運用し、同じく3倍になれば、3000万円の資産を作ることができます。
数千億、数兆円の資産をもつウォーレンバフェットも、資産が増加し始めたのは50代以降という話があります。
投資は早くからスタートする必要がありますが、最初の頃は働いて得たお金を投資に回す方が効率的です。
ウォーレンバフェットは、成功した著名人やYouTuberのように10代〜20代で成功して数億〜数十億円の資産を作ったタイプではありません。
小さいビジネスを初めて、コツコツ倹約を数十年も続けて、高級住宅街ではなく、ネブラスカの田舎で慎ましく暮らし続けたからこそ、高齢になってから資産家になったわけです。
世界一のお金持ちと聞くと、自分とは全く違った環境の人、と捉えがちですが、本書を読むことで、意外にも共感できる部分も見つかると思います。
資産形成を継続するには、長期間にわたるモチベーション維持が必要です。
私タクミも、3年前の2020年からお金の管理を始めて、ようやく今年で1000万円の資産を作ることができました。
しかし、まだたったの3年しか経過していません。5年、10年、20年と資産運用を継続するには、まだまだ長い時間がかかります。
資産形成のモチベーションが低下したときは、本書を読んでいます。
なぜならウォーレンバフェットに至っては2023年1月現在、92歳になりますから、20代の頃から投資を継続しているので、実に70年以上もビジネスと投資の世界にいるわけです。
「誰も長い時間をかけてお金持ちになりたがらない」という言葉は有名です。
資産形成には時間がかかります。若い時代に稼いだお金を、若い時期に使わずに投資し続けるのは、ほとんどの人ができません。
だからこそ、ウォーレンバフェットは巨額の資産を手にできたわけですね。
当然、同じような努力をしても資産が作れなかった人もその裏にはたくさんいるはずですが、少なくとも、貯金をして資産運用を続けるという努力をしないと、まとまった資産を作ることはできません。
日本にいる以上、数億円の資産を持たないと幸せになれないかといえば、そんなことはありません。
多くの一般的な人が、国内旅行を楽しんだり、ブランド物を購入したり、ネットで好きなものを注文したり、好きなアイドルのコンサートに出かけたりしています。
資産が数億、数十億あっても、お金を消費してできることは同じです。
それでも資産形成をする理由は、「お金の不安が減るから」「お金を使って新しい行動ができる」からでしょう。
20代〜30代で資産1000万円を超えれば、将来の心配は大きく減ります。運用していくだけで、追加資金はなくとも60歳までに2000万円〜3000万円の資産になるから老後の不安がないためです。
また、資産があれば、お金目的の仕事を辞めて、給与は低くてもやりがいのある仕事に変えることもできます。
大抵のものはいつでも一括で購入できるので、リボ払い、分割払い、ローンの概念がなくなるので、借金をする必要性がなくなり、クレジットカードの引き落とし金額を気にすることもなくなります。
資産がない状態のときと同じように、国内旅行を楽しんだり、ブランド物を購入したり、ネットで好きなものを注文したり、好きなアイドルのコンサートに出かけたりするよりも、資産がある方が安心して消費活動を楽しむことができます。
資産家にならないと購入できないものは、高級マンション以外や奇抜なブランド品以外はありません。
年収1000万円を超えるような高年収になれる人は、数も少なく、なれても30代後半以降と、仕事を始めてから10年以上の下積みが必要なケースが大半です。
しかし、資産形成は支出さえコントロールできれば、時間と共に数字は大きくなってきます。特段難しいことはなく、再現性が非常に高いです。
本書のウォーレンバフェットほどの資産を稼げないにしても、日本で豊かに生活するくらいは十分に達成できる資産を作ることができます。
資産形成のモチベーションを維持する目的で、ぜひ本書を読んでみてはいかがでしょうか。