タクミです。
資産形成の本として有名な「となりの億万長者」という本を読みました。
本書は過去に私が読んだ本でも、何度も引用されている本です。
要点としては「億万長者の大半は普通の人々」ということです。
億万長者というと、イメージとして「派手にお金を使って豪遊する人」がありますが、著者が調べた結果、実際には、質素で倹約家な人が多かったようです。
本書は時代背景も国も異なるので、2022年現在の日本人に当てはめるのは難しいです。しかし日本版としては以下の本があります。
日本版では、本書ほど大量のデータを分析したわけではなく、あくまで定性的な話に留まっていますが、結果として、本書と同じように「長期間にわたって資産運用を続けた人」が億万長者になっているようです。
今回は本書で紹介されていた内容をもとに、私タクミ自身が今後どのように資産形成を進めるかを考えてみたので、ご紹介します。
名著「となりの億万長者」を読んで学んだこと
重要なことは「収入を増やす」ことよりも「資産を残すこと」
本書では、たびたび「高収入で散財する人」と「収入は平均より少しよいけど、数千万〜数億の貯金ができている人」の対比が出てきます。
私が本書を読んで学んだことは以下の通りです。
- 収入は高い方が良いが、支出を管理して貯金する方が重要。
- 親から経済的に自立しないと、子は経済的に自立できない。
- 億万長者の過半数は、高級なブランド品や車を買っていない。
- 雇われている人よりも自営業の人が多いが、億万長者が進める職業は公務員など安定した職業
本書の中には、具体的な金額が出てきます。
革靴やスーツに数十万円使う億万長者は少ない、50万円以上する腕時計を買う人も同じく少ない、というように、億万長者になった人は、想像よりもお金を使っていないことがわかります。
本書が画期的なのは、メディアが作り上げた「お金持ち」の印象をことごとくデータで覆している、ということです。
お金持ちを夢見る人も多いと思いますが、結局は
- 長期間収入を得ること
- 支出を減らして貯金すること
- 貯金したお金を資産運用すること
というあたり前のことが書かれています。
億万長者になるには、普通のことを長期間継続しないといけない、ということですね。
なんとなくボーナスが入ったからという理由でブランドバックを買ったり、飽きたという理由で車を頻繁に買い替えていては、億万長者は程遠いということです。
貯金が増えていくと、資産形成を急がなくなる
本書とは異なりますが、私が好きで拝見している「ソンセラの羅針盤チャンネル」という「YOUTUBE」があるのですが、その中で、「貯金額別のお金の考え方」が出てきます。
それが腑に落ちたのですが、そこで言われていたのが「貯金額が少ないほど、一発逆転の投資をしたがる」ということです。
例えば貯金額100万円未満の方は、仮想通貨などのギャンブル性の高い投資商品を選ぶということです。
これは私も同感でして、私が19歳〜20歳の学生の頃や、社会人1年目の貯金100万円未満の頃は、「ネットビジネスで稼げる」という情報商材に1〜3万円を支払ったり、「ボロ株投資」に投資して、合計100万円以上もの金額を失いました。
当時は資産形成をするイメージが全く湧いていなかったので、インターネットでヒットした怪しい情報を鵜呑みにしたり、元金が30万円しかないのに、全額を株価100円以下のボロ株に投資して、「早く資産を増やしたい」と考えてしまったのです。
この失敗があって、現在は「米国株のインデックス投資を積み立てる」という方法にしていますが、こちらは3年経った現在、プラス200万円の評価額になっており、今までの負けを取り替えすことができています。
資産形成に限らず「できるだけ若いうちに」と焦ると、間違いなく失敗します。
受験勉強でも、高校3年生になってから難関大学に入ろうとしても準備不足ですし、就活も対策しないと、志望度の高い仕事につくのは難しいです。
本書に戻ると「億万長者の傾向を見ると、どんなに若くても40代後半」という記載があります。
ということは、「20代〜30代」で億万長者になれる人はほぼ0ということです。
YOUTUBEを見ると「30代前半」で「セミリタイア」をしている人が紹介されていますが、資産形成に成功した人であっても、資産額は「2000〜5000万円」ほどです。
ある意味「億万長者」になるよりも「5000万円を4%で運用して足りない分を働いて補う」という方を優先しているのかもしれません。
橘怜さんの「黄金の羽の拾い方」でも「6000万円を作って資産運用したお金で生活できれば、働かなくても良い」という記載していたり、ひろゆきさんも「5000万円を作れれば月6万円の生活費であれば働かずに暮らしていける」と書いています。
「億万長者」という言葉は目立ちますが、多くの日本人にとっては「3000〜5000万円」の資産を作ることを優先して、その後は働き方を自由に選ぶ権利を得るのが一番良い気がします。
資産形成に有利なのは「安定した仕事」で「独立」して「できるだけ長く働く」こと
本書では、億万長者の傾向として「老後などに関係なく長年働いている人が多い」と書かれています。
会社員であれば「定年」があるので、長くても65歳〜70歳で仕事を終えます。
しかし自営業であれば、定年に関係なく体力があるだけ長く働くことができます。
億を超える資産を作ったとしても、老後に収入(人的資本)がなくなり、貯金が減っていくのは精神衛生上よろしくないでしょう。
それならば「働けるだけ働く」方が良いと言えます。
とはいえ、本書では「社長になる」ことを進めてはいません。
億万長者の中に起業家は多いものの、平均すると会社員の収入に満たない上に収入も安定せず、競合他社など、外部要因による影響も大きいため、資産形成には向いていないためです。
それであれば、安定した教師やエンジニア、会計士の方が長期の資産形成に向いていると述べられています。
ただ、一生涯雇われ勤務をするのではなく、「独立」することができれば、生涯働くことができるので、資産形成に有利とも書かれています。
安定した職業で長年稼ぎ続ける、ということが資産形成の第一で、それに加えて「独立して老後に関係なく働ける」というのが条件に入ってくるようです。
「となりの億万長者」を読んで私がやること
私はIT関連の企業で働く会社員です。
本書で言えば「エンジニア」に近い働き方だと思います。
会社は非常に安定しているので、60歳まで安定して稼ぐことは難しくはなさそうです。
そうなると、60歳以降に再雇用されて働くか、もしくは本書で述べられているように「独立」して老後に関係なく稼ぐことが、資産形成に重要になってきます。
幸いにも「IT」の分野であれば、今後も需要は伸びそうですし、独立してフリーで稼ぐ方法もある程度決まっています。
とはいえ、競合が今後も増えていくはずですので、まずは今の会社で得られる給与のうち、の20〜30%は貯金、資産運用に充てて、45歳までには5000万円を作り、その後は、会社に残るか、独立するか選択しようと思います。
45歳までは、残り14年しかありません。家計簿の見直しは問題なくできるようになったので、後は45歳前後までに独立できるスキルをいかに身につけるかを考えて行動していきたいと思います。
まとめ。「となりの億万長者」は資産形成の必読書
多くのお金の本でも引用されているのが、今回ご紹介した「となりの億万長者」です。
内容は「億万長者になる人は、メディアのイメージとは異なり、質素で時間をかけて資産運用している」ということです。
ある意味、テレビやYOUTUBEに出ている「お金持ち」の人々は、本当に一部の人たちであって、大多数の億万長者は、お金のかかる趣味を持たず、一見地味な職業をコツコツ継続して、資産形成している、というのがおもしろいですね。
これから資産形成を始めたい、という方にとって、本書は必読書だと思います。
ぜひ本書を読んで、「一攫千金」を狙うのではなく、「再現性の高い資産形成」に挑戦してみてはいかがでしょうか。