シンプル都心ライフ

都内で働くITエンジニアの都心ライフ。主要キーワード:大学院/TOEIC/就活/都心ライフ/ホテル/SPG/米国株投資/副業

書評『となりの億り人 サラリーマンでも「資産1億円」』を読んだ感想



タクミです。

 

書評『となりの億り人 サラリーマンでも「資産1億円」』という本を読みました。

 

著者自身が億り人という訳ではなさそうですが、海外の名著「となりの億万長者」の日本版として、著者の証券会社での経験から、1億円以上の資産を持つ人の特徴やインタビューをまとめた本です。

 

私は資産運用を始めてから2年6ヶ月程度です。「1億円の貯金がしたい」という気持ちはないのですが、「資産はできるだけ増やしたい」という気持ちはあります。

 

タイトルにあるとおり、起業家や有名人として成功して資産を気づいた人ではなく、一般的なサラリーマンで「1億円」の資産を作った人の特徴を書いているのが、この本の面白いところです。

 

感想としては、「年収〇〇円で、〇〇の場所に住んで、家賃負担〇〇の人の割合が多い」のように、定量的な分析はあまりなく、「サラリーマンで1億円作った人は、想像より質素に生活してコツコツ資産形成しているよ」というものです。

 

そのため、データ重視の方にはおすすめしませんが、「1億円以上の資産をつくる人はどんな生活をしているんだろう」という興味がある方や、「普通のサラリーマンだけど、1億まで行かなくても、コツコツ資産形成したい」という方におすすめの本です。

 

 

 

書評『となりの億り人 サラリーマンでも「資産1億円」』を読んだ感想

サラリーマンが1億円を作るには「再現性」が重要

著者は、サラリーマンが1億円の資産を作るには「再現性が重要」といいます。

 

私がこの本を購入したきっかけも「再現性」です。私は普通のサラリーマンなので、コツコツと家計簿を見直して資産形成はしてはいるものの、起業してガッツリお金を稼ぐスタイルではありません。

 

そのため、「サラリーマンの資産形成のやり方」を学べば、自分でもノウハウを使えると考えました。

 

著者曰く、日本で1億円以上の資産を作る人の8〜9割はサラリーマンだそうです。その理由は、日本ではサラリーマンとして働く人が圧倒的多数だからといいます。

 

そんなサラリーマンでもできる「再現性の高い1億円を作る方法」とはどのような方法なのでしょうか。

 

サラリーマンが資産形成するには「入金力」と「投資」

早速、本書の主張が出てきます。サラリーマンが資産形成するには「入金力_と「投資」が重要とのことです。普通の回答ですね。

 

この本から学べることは、裏技的に仮想通貨やFXで儲ける、という話ではなく、「毎月の給与から支出を見直して、できるだけ多くのお金を資産運用に回す」というありきたりな手法でした。

 

要は、給与が大きく増えることが見込めないサラリーマンなら、自身でコントロールできる部分は「支出の見直し」になります。

 

支出を見直しして、浮いたお金を数年間投資に回していくことで、徐々に資産が大きくなる、ということです。

 

SNSでも20代、30代で数千万円の資産を作っている人は「入金力が高い人」「資産運用を継続している人」です。

 

月に1000円でも投資しよう、という話ではなく、入金力は少しでも多い方が良い、ということで、サラリーマンの資産形成は、極々シンプルなことを長年継続できるか、にかかっているようです。

 

サラリーマンで1億円を貯められる人の特徴は?

本書では、サラリーマンとして1億円を貯めた4名の方にインタビューしています。

 

著者は「必要なものにはお金を使うが、必要でないものに一切お金を使わない」という特徴がある、と述べています。

 

1億円を貯めた人の中には、旅行好きの人もいれば、そうでない人もいますし、こだわりのものにお金を使う人もいれば、服を購入するのに吟味する人もいます。

 

結局はお金のかかる趣味があってもなくても、支出をしっかりと管理して、できるだけ多くのお金を資産形成に回せた人が、1億円以上の資産を作っているようです。

 

入金力を高めるためにできること

本書を通じて、サラリーマンが1億円以上の資産を作るには、極々あたり前のことをコツコツ継続すること、ということがわかりました。

 

それでは入金力を高めるためにできることはなんでしょうか。

 

ここからは本の内容ではなく、私タクミの意見になります。

 

私としては、「自分のお金の使い方、癖を把握する。他人が購入しているもの、評価されているものだから、という理由で欲しがらない」というように、自制心を鍛えるしかないと思っています。

 

  • たまたま趣味にお金がかからない人
  • サラリーマンの平均と比較して年収が高い人
  • 年収の割に支出が低い人
  • 福利厚生が充実していて家賃がほぼかからない人
  • 海外赴任で生活費がかからない人

 

上記は、資産形成しやすい人の特徴をあげてみました。これは運の要素が強いので再現性に欠けています。

 

  • 共働きをする
  • 週末に副業、アルバイトをする
  • 残業、休日出勤を増やす
  • できるだけ長く働く
  • 家計簿をつけて支出を改善していく
  • 少額からでも資産運用を始める

 

これなら、多くの人が実践できると思います。とはいえ、自分の時間がなくなる行為です。ここまでして1億円以上の資産を作る意味があるのかを考えた方が良さそうです。

 

サラリーマンが1億円を作る意味とは

本書を読む人の特徴として、「サラリーマンで貯めた資産を元に、早期リタイアしたい」という方が多いのではないかと思います。

 

確かに、個人で資産3,000万円以上を持っていれば、資産運用を継続することで、生活費をある程度賄えるようになります。

 

仕事が辛い人や、仕事よりも優先したい趣味がある人にとって、若いうちから数千万円の資産を作ることには意味がありそうです。

 

しかし、1億円という金額に意味はあるでしょうか。これは特にないと私は思いますが、海外の研究結果としては、「1億円までは資産の増加による幸福度の向上が見られる」ようです。

 

そのため、「資産が増えること」自体には意味があると言えます。

 

また、資産形成をするにあたり、「毎月の支出を見直して改善することで、資産運用できるくらいのお金を残すことができる」ことに意味があると考えます。

 

その結果として、資産が数千万、中には1億円を突破する人もいる、というのは素晴らしいですよね。

 

日常生活に支障が出るような極端な倹約や我慢をせずに、人それぞれ異なる入金力の中で、自分にできる範囲で資産運用を継続することが重要なのかなと思いました。

 

まとめ。「サラリーマンが1億円作る方法」に裏技はない

今回は書評『となりの億り人 サラリーマンでも「資産1億円」』を読んだ感想をまとめました。

 

結論としては、裏技的なものはなく「支出を見直して長期間資産運用する」ということに落ち着きました。

 

著者は「再現性」と書いていますが、人それぞれ入金力は異なりますから、この通り実践しても、多くの方は1億円までは届かないと、私は思います。

 

私自身、1億円を目標にするのは現実的ではないと思っています。それよりかは30代の今、お金を使うべきところは使い、できるだけ多くのお金を運用する、ということだけに集中したいと思います。

 

著者は「早期リタイア」を目指すのではなく、「資産を増やして働き続けるかどうかを自由に選べる」ことを目指すべきだと書いています。

 

私も「早期リタイア」は考えておりません。というのは、長期休みが欲しいとは思っておらず、むしろ「死ぬ直前まで働ける方法はないか」ということを探し続けています。

 

私は25歳から会社員を始めて、今年で7年目です。あと4回、7年周期を繰り返すと、60歳になっています。

 

しかし、仮に80歳まで生きるとしても、60歳から20年もありますから、7年周期があと3回もあります。

 

老後の間、読書、散歩だけでは、時間があまりすぎると考えています。そのため、26歳から始めた「ブログ」を、できるだけ継続して、「年齢問わずできる趣味」にしたいと思っています。

 

老後の不安を感じるよりも、できるだけ健康で長く働く方が安心です。

 

とはいえ、資産は1億円までは増えれば増えるほど幸福度が高まる、ようですから、生涯1億円に満たなくても、少しずつでも資産が増えるという状態を作るのは、心理上良いことだと思います。

 

その意味では、「支出を見直して長年資産運用する」という本書の主張は参考になると思います。

 

サラリーマンが30代、40代前半で1億円作るのはほぼ不可能です。この本で登場している人も、早くても45歳前後で1億円を作っていますし、1億円を作っても働き続けている人もいるようです。

 

とはいえ、「サラリーマンが1億円作るにはどうすれば良いのだろう」という好奇心がある方には、本書は面白く読めるかと思います。

 

資産が増えないとき、資産運用の成績が悪いときは、どうしても裏技的な方法を探してしまいます。

 

しかし、そうではなく「あたり前のことを長年やる」ということが本当は難しいということを理解して、自分のできる範囲で、資産形成していくのが良いのではと思いました。

 

興味がある方は、ぜひ本書を読んでみてはいかがでしょうか。