タクミです。
新卒で入社した会社に8年間在籍している30代の男です。
数年前まで、転職サイトからのオファーの内容が「入社した会社」「学歴」を評価する書き込みだったのが、最近では「長年の経験を考慮して〜」というように、仕事の継続年数を評価される年齢になりました。
30代前半という年齢になり。20代後半よりも仕事やプライベートは落ち着いてきた印象があります。それでも欲深いもので「もっと良い環境に移りたい」という欲もあります。
30代が考える仕事のリスクとリターンについてまとめてみます。
30代8年目の男が考える仕事のリスクとリターン
会社の規模と業種
まず、業種について考えてみます。
基本的には、日系企業に入社すると年功序列で退職まで同じ職場になります。
そのため、転職をするとなると「業種を変えるかどうか」がキーワードになります。
業種ごとにもらえる給与体系が異なりますから、高い給与がもらえる業種に移るというのは手です。
たとえば、金融、コンサル、商社、Sierなど、在庫リスクがなく、CMなどの広告費が必要ない業種は、その分、人件費を高くできる傾向があります。
あとは、規模が大きい会社の方が給与が高い場合が多いですので、いま在籍している企業よりも大きな会社を狙う、というのが一般的な戦略かと思います。
このうち、「業種を変える転職」は早ければ早い方が良いと思います。
業種を変える転職はハイリスク
私の場合、IT企業に勤めていますので、たとえば営業や経理、メーカーの技術営業をするのは、全く畑違いになります。
転職ができても、新しい職場に馴染むことができるかは疑問符がつきます。また企業側とのマッチングができず、転職できる可能性も低いでしょう。
私にオファーがくる企業は、コンサル、シンクタンク、事業会社のIT部門のプロジェクトマネジャー、IT部門の社内SEなど、今の担当している職種に近いものばかりです。
食品会社や製薬会社の広報、物流管理などは完全に畑違いになりますので、採用される可能性も低いでしょう。
この点から、業種を変えるなら20代の第二新卒枠がある入社3年目あたりまでに移動する方が良いと思います。
私の会社でも、20代のうちであれば、航空会社のCA、メーカーの研究職など、全く畑違いの企業に転職していますが、30代になると同業他社が多い印象です。
会社の規模を変えるのはローリスク
次に、会社の規模を変える転職をする場合です。
この場合は業種は変わらないため、企業側からOKがでれば、今よりも大きい規模の会社に転職が可能です。
もちろん、転職難易度は高めだと思いますが、転職がうまくいかなくても今の会社を辞める必要はないため、ローリスクの転職になります。
その反対に、今よりも規模の小さい会社に行くことはミドルリスクです。ベンチャーであればハイリスクですし、少数精鋭の優良企業でも、大企業よりはリスクが高くなります。
今よりも規模が小さい会社に転職する必要なんてあるの?というところですが、尖った売りがあり、利益率が高い企業であれば、大手企業よりも給与が高い企業はあります。
また「風通しの良い場所で働きたい」というニーズが強い人なら、大手企業からそうでない企業に転職するのが良い場合もあります。
30代前半から年収を増やすなら
30代前半から年収を増やす場合、考えられる方法は以下のとおりです。
- 今の会社で管理職を目指す→ローリスク
- 今よりも残業時間が多い会社で残業代をつける→ミドルリスク
- 個人のインセンティブが高い仕事にする→ハイリスク
- 起業する→劇的ハイリスク
1:今の会社で管理職を目指すことです。なんだかんだ正攻法ではありますが、大手企業はライバルが多く昇進試験が厳しい場合もあるため、必ずしも管理職になれるものではありません。
2:残業代がつけられる忙しい会社に行くことです。残業が増えるリスクは健康面への悪影響ですが、過労死レベルでなければ、あり得る選択肢です。
3:例えばコンサル業界はインセンティブ型に近いです。成果を出せれば数千万円の年収を狙えますが、特に外資系企業ではうつやリストラにより生涯賃金が減るリスクがあります。
4:起業は劇的にハイリスクです。大手企業に30代までいると、生活するだけでなく、貯金する余裕もでてきますので、金銭面だけで見ると旨みは少ないです。やりたいことが起業でしかできないならありです。
今の私の戦略は、1を狙いつつ、2の企業を探すことです。1が難しいなら、2を狙うこともありかなと思っています。
出世欲がないのは本当なのか
最近では出世欲がない人が多いようですが、実態として昇進試験のハードルが高かったり、管理職以上の無限残業をみて、このような過酷な働き方を嫌ってのことだと思います。
人的資本(自分が時間を切り売りしてお金を得る方法)を高めるやり方は、結局のところ「どれだけの時間を仕事に捧げたのか」に尽きるのかなと思います。
仕事のためのTOEICや簿記、宅建、ITの勉強は、すべて業務外の勉強になります。学生時代の「受験勉強」もです。これらを含めて、「仕事に時間を捧げる行為」ですから、人的資本を増やそうとすると、仕事に時間を注がないといけないのは間違いないです。
大手企業であれば、管理職にならなくてもそこそこの年収をもらえるのは確かです。40代以降になれば、誰でも年収1000万円に到達する企業もあるでしょう。
私個人の考え方
私個人の話ですが、「楽して稼ぎたい」という欲は弱く、どちらかというと「色々な世界の人のことを知りたい」という欲が強い人間です。
「色々な世界の人のことを知りたい」というのが何かが未だにわからないまま、とりあえず地元の牧歌的な生き方ではなく、学歴を取ろうとしてみたり、大手企業に入ってみたり、高級ホテルやミシュランに行ったり、都心の高級住宅街に住んでみたり、と試行錯誤しています。
今では、インターネットによる情報発信が普及し、世界の表から裏までエリートからギャングまで、知ろうと思えば知れる時代になりました。今後、ますます多くの情報が公開されていくはずです。
それでも体験に勝るものはありませんし、今でも極々一部の、公開しても問題ない情報しか公開されていないわけです。公開されていない情報にアクセスするためには、自身がその内部に入る必要があります。
イタリアやフランスの旅行動画を家でゴロゴロ見るのは楽しいものですが、現地の独特の匂いや位置情報、食べ物の味については、現地に行かないとわからないものです。
まとめ。仕事のリスクとリターンを考えるのは楽しい
結局のところ、私を含めて多くの人は、仕事に大半の時間を使う必要があります。
FIREをして早期退職できる人は極々少数です。
そう考えると、今の仕事から得られる給与をどのように高めていくかを考えるのが、30代前半の人が考えるトピックなのかなと思いました。
私も日曜日の昼間なのに、仕事についてあれこれ考えているのは、やっぱり仕事が好きなんだと思います。
リスクとリターンを考えても、あくまで確率論でしかありませんし、結局は自分で体験してみるか、転職した人の情報を集めて自分で判断するしかありません。
まだまだ定年まで30年ほどあるわけですが、既に8年間を過ごしてしまったという焦りもあります。
仕事については、今後もうんうん考えながら、楽しんで仕事を続けていきたいと思います。