※2019年2月4日更新。12音階について、追記しました。(byタクミ)
カラオケは奥が深いです。
普通に歌うのも楽しいですが、採点モードで点数を評価するのもいいですね。
精密採点で70点代のひとは、80点をとると嬉しいですし、90点以上を取れるようになると、95点以上を目指したくなります。
まだまだカラオケは練習しないと。
そんなカラオケ好きな筆者ですが、昔からカラオケ好きの中で議論されてきたことがあります。
「あれっ、これキー下げてね?」
「うまいけど、この歌手キー下げてるからダメだよね」
「カラオケのリモコンにある原曲キーってなんだ?」
このカラオケの「原曲キー」「キー下げ」問題について、カラオケオタクの筆者が真剣に語ります。
カラオケで「キー」って変えていいの?に対して、真剣に答えてみた
そもそも「原曲キー」ってなに?
原曲キーとは、「実際に販売されている曲と同じ音程の曲」という意味です。
例えばGreeeenの「キセキ」という曲は、「ドレミファソラシド」の音を組み合わせて、曲になっています。
これが「原曲キー」です。
「キセキ」はカラオケでは「原曲キー」で登録されています
なので「キセキ」を予約するだけで、みなさんがテレビやインターネットで聞いた曲と同じキーがバックミュージックとして流れます
しかし、中には「-2とか-3って書いてある曲があるし、なんとなく音が違う気がする」という曲もありますよね
実はカラオケに登録されている歌の中には「キーが高い曲は、最初からキーが下げられている」場合があります
「いつもテレビで聞いていたのと雰囲気が違うなあ」と思ったら、大抵の場合「キーが下げられている」ことが原因です
その場合は、「リモコンの原曲キー」を押すか、「+」ボタンを何度か押すことで、バックミュージックの音程が高くなり、オリジナルのキーに戻すことができます
それでは、なぜカラオケの曲の中には、オリジナルの音源よりも「キー下げ」の曲が登録されているのでしょうか
音楽や歌には、12個のキーが存在する
音楽や歌には、12個のキーが存在します。
例としてGreeeenの「キセキ」の一部を抜き取ります。
歌詞:あしたー/きょうよりもす/きになーれるー
音程:ミソソー/ミソソファミレ/レドレーミミー
Greeeenの「キセキ」の音程は、基本的に「ド」「レ」「ミ」「ファ」「ソ」「ラ」「シ」という、「7つのベース音」の「組み合わせ」と「リズム」で作られています。
そして曲によっては「ド#」「レ#」「ファ#」「ソ#」「ラ#」の音が追加されて、合計「12個」の音とリズムによって曲はできあがるのです。
- 「#(シャープ)」は「半音」あげることをさします。
- 「ド#」は「ド」よりも半音高く、「レ」よりも「半音」低いのです。
- 「ド#」のことを「レ♭(ふらっと)」とも表現できます。「♭」は「半音低い」という意味です。
そして音楽には、「12個」のキーがあります。
つまり「ド」「ド#」「レ」「レ#」「ミ」「ファ」「ファ#」「ソ」「ソ#」「ラ」「ラ#」「シ」の12音のうち、どの音をベースとするかで、使える12音が異なるのです。これを「コード」と呼びます。
「キセキ」は「ド」で始まる「Cコード」と呼ばれるキーですので、基本的にメロディには「ド」「レ」「ミ」「ファ」「ソ」「ラ」「シ」の7つしか使えません。
それではキーを下げると、どうなるのでしょうか
「キーを下げる」とは「すべての音程を半音下げる」という意味
「キーを下げる」というのは、歌のすべての音程を半音ずつ、「フラット♭」させるということです。
それでは、Greeeenのキセキを半音下げて(半音フラットさせて)みましょう
「キセキ」は「ド」から始まる「Cコード」の曲でしたので、キーを半音下げると、ベース音が「ド」から「シ」に切り替わります
「Cコード」では、「ド」「レ」「ミ」「ファ」「ソ」「ラ」「シ」の7音を使うルールとなっていましたが、半音下げることで「シ」をベースにする「Bコード」に切り替わるのです
「原曲キー」→「原曲半音下げ(半音フラット)」
「ド」→「ド♭」は存在せず、「シ」になります
「レ」→「レ♭」
「ミ」→「ミ♭」
「ファ」→「ファ♭」は存在せず、「ミ」になります
「ソ」→「ソ♭」
「ラ」→「ラ♭」
「シ」→「シ♭」
つまり「Bコード」で使えるベースの7音は、「シ」「レ♭」「ミ♭」「ミ」「ソ♭」「ラ♭」「シ♭」に変化します
これをGreeeenの「キセキ」に代入します
【元の音程】
歌詞:あしたー/きょうよりもす/きになーれるー
音程:ミソソー/ミソソファミレ/レドレーミミー
【半音下げ】
歌詞:あしたー/きょうよりもす/きになーれるー
音程:ミ♭ソ♭ソ♭ー/ミ♭ソ♭ソ♭ミミ♭レ♭/レ♭シレ♭ーミ♭ミ♭ー
これが「半音下げ」「キー下げ」と呼ばれる仕組みになります。
ピアノアプリがあれば、どんな曲になるか弾いてみてください。
音程が半音下がっても、GReeeeNのキセキだとわかるはずです。ただ、曲の印象が多少変わります。
それでは、なぜ「キーを下げる」必要があるのでしょうか
なんで半音さげる必要があるの?
キーを下げる目的は、声が低い人でも歌を歌えるようにするためです
人間は、うまれつき声の高いひと、低いひとがいます。
声帯の長さが異なるからです。
トレーニングで高い声は出せますが、低い声は出にくいのが特徴です。
だからプロの歌手の歌を聴いて「高い声ですごいなー」と思ったら、うまれつき声が高いのか、相当努力してトレーニングしたと思っていいと思います。
つまり、高い声はトレーニングしないと出ないということです。
プロの歌手は、一般人よりもトレーニングしています。
だから高い声が出るのです。
「プロの歌手のように歌いたいけど、トレーニングしてないから高い声がでない」
そこで「キーを下げる」のです。
すると、曲は同じように聞こえますが、すべての音程が下がるので、喉への負担がへり、歌いやすくなるというわけです。
「原曲キー」オタクはたくさんいる
「原曲キー至上主義」の人がいます
テレビで歌番組を見て「この歌手はキー下げてるね。もう声が出ないのね」と思った経験はないでしょうか。
カラオケ好きの中には、キーを下げることは反則だと思っている人がいます。
「高い声がでないなら、もっと簡単な他の曲うたえばいいじゃん」
「原曲キーじゃないなら、それはニセモノだよね」
「なんかキーを下げると違う曲に聞こえる」
このようにキーを下げることを嫌がる人もいます。
筆者も、昔は「原曲キーでないと、本当に歌を歌いこなせていない」と思っていました。
ただ、13年間カラオケを好きになって、最近ようやく気づきました。
カラオケなんだから「キー」は下げてもあげてもいい。プロでもガンガンキーを変えてる
筆者の結論からいえば、「キーはいじってよし。下げても上げてもいい」です。
カラオケなんですから、キーだけでなくテンポすら早くしたり遅くしてもいいです。
筆者の場合、アップテンポな曲はライブバージョンに似せるためにテンポを上げたりすることもあります。
また、声がでない高音の曲のときはキーを下げます。
女性の曲は、キーを4つ下げて歌ったりもします。
原曲でも歌える女性の曲なら、原曲で歌います。
音楽が好きな人はご存知だと思いますが、プロの歌手は年齢をかさねるとキーを下げることが大半です。
高音域が、加齢とともに出にくくなるからです。
それでも、「キーを下げても味があっていいよね」「なんか大人な曲になったよね」と歌の変化を楽しむほうが数倍いいですよね。
「あれっこの歌手もう声がでないんだ。昔の方がよかったなあ」と思うなら、YouTubeやレンタルショップで原曲を聞けばいいと思います。
プロでもキーは下げるのが当たり前。
一般のカラオケ好きな人は、歌いやすいようにキーは変化させちゃいましょう。
海外の歌のオーディションで合格する人は、バラードの大曲(高音域の曲)をキーを数個下げて歌います。
それでもオーディションに合格するんです。
キーの高さは、歌にとって重要な要素です。
しかし、結局はキーの高さよりも歌い手の歌唱能力のほうが大切ということです。
カラオケの場合はキーを変えるのが非常に簡単!だけど、音程を合わせるには練習が必要!
カラオケではキーを自由に変更していいことがわかりましたね。
しかし、カラオケのキーを変える際の要注意ポイントは「キーを変えると音程を合わせるのが難しい」ということです
実は、ほとんどの人はテレビやYouTubeから「原曲キーの音」を覚えてしまっています
なので、カラオケでキーを下げると、最初は音を合わせにくくなるのです
人前で歌う際には、あらかじめキーを下げた音を何度か聞いてから歌うのがベストです
とはいってもほとんどの人は、他人の曲なんて聞いてはくれませんけどね笑
カラオケキーの余談。原曲キーは、プロが最も良いと思ったキー。できることなら原曲キーで歌うのがオススメ
と、ここまではカラオケで原曲キーを変更しても全然いいという話をしました
しかし、先ほど説明したとおり、「キーは12段階」に分かれており、どのキーを使うかによって、聞こえる音色が変わってきます
そして面白いことに、アーティスト毎に好きなコードが異なることがわかります
これは、プロのアーティストが得意とする音域で、原曲が作られているからです
そして、そのプロが最も良いと思ったキーが、いわば原曲キーなのです
普通にカラオケで歌うなら、好きなようにキーを変更して歌うのがベターですが
実力がついてきたカラオケ上級者は、原曲キーで再現することにも挑戦してみてくださいね!
まとめ。カラオケ好きならキーなんて気にしないで、好きなようにアレンジしましょう
カラオケは楽しんでなんぼです。
キーを下げても上げても問題ないです。
原曲キーが高くて声が出なくても、頑張って歌ってみるのも楽しみかたの一つです。
歌のキーを下げることについて、過敏にならなくていいと思います。
というわけで、カラオケ行ったら好きなようにキーは下げて歌いましょう。
そして、声がでるようになったら原曲キーにも挑戦すればよいと思います。
調子が良ければ、キーをあげてみましょう。
アップテンポの曲であればテンションがあがって楽しめますよ!
ボイトレの本も多数出ております。カラオケでモテたり一目置かれるためには、こちらも参考にしてくださいね
カラオケ序盤では、歌いやすい曲を入れましょう!
歌いやすい曲は、こちらを参考にしてください!
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